報道発表

柳井国際海洋法裁判所所長による岸田外務大臣表敬

平成26年7月3日

 本3日午後4時45分頃から約15分間,岸田文雄外務大臣は,外務省にて,柳井俊二国際海洋法裁判所(ITLOS)所長による表敬を受けました。概要は以下のとおりです。

1 岸田外務大臣から,本年6月に行われたITLOS裁判官選挙における柳井所長の再選に対する祝意とともに,更なる活躍に期待する旨が述べられました。

2 これに対して,柳井所長から,上記選挙の結果について報告がなされ,また日本政府による選挙支援に対する謝意が表明されました。

3 さらに柳井所長から,ITLOSの最近の活動が報告されるとともに,我が国のITLOSに対する支持と貢献に対する謝意が表明されました。これに対して,岸田外務大臣から,我が国は,海洋に関する紛争の平和的解決と,海洋分野における法秩序の維持と発展のためにITLOSが果たす役割を高く評価しており,引き続きITLOSへの協力を通じ,海洋における「法の支配」の推進に貢献していく旨の発言がありました。

(参考) 国際海洋法裁判所(ITLOS)

1 ITLOSは,国連海洋法条約に基づき,1996年にドイツ・ハンブルクに設立。柳井俊二判事(元駐米大使)は,2005年からITLOS判事を務め,2011年からはITLOS所長を務めている。

2 我が国がITLOSに付託された事案の当事者となった事件としては,日本の調査漁獲を巡るみなみまぐろ事件(1999年)及びロシアにより拿捕された日本漁船の釈放を求めた第88豊進丸事件,第53富丸事件(ともに2007年)がある。

3 本年6月,ITLOS裁判官選挙が開催され,柳井所長は,アジア太平洋グループ(出席し投票した国の数157)において最多の142票を獲得し,再選を果たした(新たな任期は,2014年10月1日から9年間)。

4 我が国は,ITLOS分担金の最大拠出国であり,2014年予算における我が国分担額は,約154万ユーロ(約1.97億円。全体予算の約14.6%)。また,1996年のITLOS設立以降,一貫して裁判官を輩出している。


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