報道発表

UN Women「デリーにおける女性・女児への暴力のない安全な街づくり」プロジェクトへの支援(日米連携案件)

平成26年8月8日
1. 8月4日,UN Womenと我が方国連代表部との間で,本案件の実施に必要な35万米ドルを我が国が拠出する旨の文書に署名がなされました。
 
2. 本案件は, UN Women(ジェンダー平等と女性のエンパワーメントのための国連機関)の推進する「Safe Cities Global Initiative(安全な街づくりイニシアティブ)」を支援するもので,米国からも資金支援がなされており,日米開発協力案件として実施されるものです。
 
3. 本案件は,インドのデリーにおいて女性が安全に街を歩けるようにするとの目的から,UN Womenを通じて政府当局,警察及びサービス提供者等のインド当局に協力を行うもので,公共交通機関を含む公共の場における女性の安全確保への対応にかかる能力の強化に貢献します。また,IT(携帯電話等)も能力強化の一部として活用しつつ,公共の場におけるセクシャルハラスメント・性的暴力防止にかかる政策・法律の実施を強化します。
 
4. 本案件は,今年4月に来日したオバマ米国大統領が安倍総理大臣と会談した際に発出された「ファクトシート:日米のグローバル及び地域協力」にも記載されているものであり,女性支援に関し日米で連携して実施する取組の一つです。日米両国は,これまで女性支援分野を含めた開発分野における連携の強化を進めてきており,本件もその具体的成果の一つです。
 
5. 特に安倍政権が掲げる「女性が輝く社会」では,平和と安全保障分野における女性の参画と保護にも重点が置かれており,女性に対する暴力の撤廃は不可欠な要素の一つです。本案件を通じて,UN Womenとの連携,女性分野における米国との協力関係が一層強化されることが期待されます。
 
6. なお,インドのデリーにおいて日本政府は,デリーメトロの建設を円借款で支援してきており,今回のUN Women経由の支援は,日本のデリーメトロへの支援を女性の安全確保の観点から補強し得るものです。
 
(参考)ファクトシート:日米のグローバル及び地域協力(抜粋)
世界における開発の促進
「日米両国は,世界における女性の安全保障及びエンパワーメントの促進に積極的に関与している。インドにおいて,日米両国は,デリーにおけるUNウーマンの「安全な街づくりプログラム」を共同で支援していく。このデリーでの取組は,女性及び女児のエンパワーメントを進めながら,地域社会,サービス提供者及び保安職員との戦略的な連携を通じて,都市の公共の場における性的暴力を防ぐことを目的とした,UNウーマンの「女性への暴力のない安全な街作り」グローバル・プログラムの一環である。」

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