報道発表
日・イラン外相電話会談
令和3年3月10日
3月10日、午後5時30分から約40分間、茂木敏充外務大臣は、モハンマド・ジャヴァード・ザリーフ・イラン・イスラム共和国外務大臣(H.E. Dr. Mohammad Javad ZARIF, Minister of Foreign Affairs of the Islamic Republic of Iran)との間で電話会談を行ったところ、概要は以下のとおりです。
- 両大臣は、イラン核合意等を巡る最新の情勢を踏まえつつ、率直な意見交換を行いました。茂木大臣からは、日本として米国との同盟関係やイランとの伝統的な友好関係を活かし、積極的な外交努力を継続していく旨述べました。これに対し、ザリーフ外相から、日本の外交努力を高く評価する、引き続き連携していきたい旨発言がありました。
- また、茂木大臣から、米国のバイデン政権が、イランと協議を行う姿勢を示していることは、中東地域の緊張緩和に向けた大きな機会であり、イランにおいても建設的な対応を行うよう求めました。また、茂木大臣から、イランによる追加議定書に基づくIAEAによる査察の停止を含む措置を強く懸念している旨伝えるとともに、核合意を遵守し、IAEAと完全に協力するよう求めました。ザリーフ外相からは、イラン政府の立場について説明があり、両外相は、引き続き緊密な意見交換を継続していくことで一致しました。
- 両外相は、中東地域の情勢についても意見交換を行い、茂木大臣から、イランが影響力を有する勢力を含め自制するとともに、イエメンにおける停戦と和平の実現に向け、建設的な対応を求めました。
- 茂木大臣から、日本関係船舶の安全確保のための自衛隊による情報収集活動について改めて説明しました。
- 両外相は、二国間関係についても意見交換を行いました。茂木大臣からは、先般決定したイランに対する医療、環境分野等における支援等について説明し、ザリーフ外相からは、日本の支援への謝意表明がありました。両外相は、引き続き二国間関係の強化に向けて協力していくことで一致しました。