報道発表
ミャンマーに対する円借款の供与(事前通報)
平成27年7月4日
1 本4日,東京で実施された日・ミャンマー首脳会談において,「ヤンゴン環状鉄道改修計画」ほか2件の円借款の供与(供与限度額合計998億5,000万円)に関する事前通報を行いました。今回の事前通報を受けて,今後,我が国とミャンマー政府との間で,円借款の供与に関する交換公文を締結する予定です。
2 対象案件の概要(供与表明3案件(PDF)
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(1) ヤンゴン環状鉄道改修計画 (供与限度額248億6,600万円)
ミャンマー最大の都市ヤンゴンでは,人口の著しい増加が今後も当面続くと予測されており,急速な都市化に伴う道路渋滞等の都市交通問題に対して,社会基盤インフラの更新や公共交通網の整備等の対応が必要となっています。ヤンゴンでは,ミャンマー国鉄により総延長46kmの区間に38の駅を擁する環状鉄道が運営されていますが,施設・機材・車両の老朽化が進み,走行速度の低下や遅延,脱線事故等が頻発しています。
この計画は,ヤンゴン環状鉄道の近代化に向け,老朽化車両・鉄道設備の更新・改修を行うものです。本件協力により,旅客輸送能力の増強と公共交通サービスの向上を図ることで,ヤンゴン都市圏の社会経済活動の活性化を通じ,ミャンマーの持続的経済成長及び国民生活の向上に寄与することが期待されます。
(2) 全国基幹送変電設備整備計画フェーズII(供与限度額411億1,500万円)
ミャンマーでは,電力需要の約6割が最大都市ヤンゴンに集中する一方,電源構成の7割を占める水力発電のほとんどが北東部を中心に開発されています。ヤンゴンと北東部を結ぶ送電ルートは,老朽化による故障が懸念され,また送電距離が長いため送配電損失率も高く,基幹送電系統並びに変電所の整備が喫緊の課題となっています。
この計画は,フェーズIに続き,基幹送電線に係るパヤジー・ラインタヤの2変電所及び両変電所間の500kV送電線を整備するものです。本件協力により,送電容量の増加や電力供給の信頼度向上を図ることで,ミャンマーの持続的経済成長,国民生活の向上及び気候変動の緩和に資することが期待されます。
なお,本案件は,我が国の気候変動分野における途上国支援の一環として実施するものです。我が国としては,すべての国による公平かつ実効性のある国際枠組みの構築に向け,ミャンマーと引き続き気候変動分野で連携していきます。
(3) 東西経済回廊整備計画 (供与限度額338億6,900万円)
ミャンマーの主要貿易国である隣国タイとの貿易量は,今後も大幅な増加が見込まれますが,両国間で現在主流となっている海上輸送では,輸送距離が約4,000kmと長く,平均21日間を要しており,陸上輸送へのシフトが期待されています。一方,陸路はタイ側のインフラ整備が進む反面,ミャンマー側は勾配がきつく狭隘で脆弱な路面や老朽化した重量制限のある橋梁等のボトルネックがあり,ヤンゴン・バンコク間870kmの輸送に平均3.5日間を要する上,費用も海上輸送の3倍と高コストとなっています。
この計画は,モーラミャインとミヤワディを繋ぐ東西経済回廊のうち,当該区間のボトルネックとなっている3橋梁の整備を行うものです。本件協力により,増加する交通需要への対応,及び国際・国内物流の効率化を図ることで,周辺諸国との貿易の活性化及び直接投資の流入を促進を通じて,ミャンマーの持続的経済成長に寄与することが期待されます。
3 供与条件
(1) 金利 :年0.01%
(2) 償還期間:40年(10年の据置期間を含む。)
(3) 調達条件:一般アンタイド
(参考)ミャンマーは,面積約68万平方キロメートル(日本の約1.8倍),人口5,148万人(2014年国勢調査),1人当たり国内総生産(GDP)は1,113米ドル(2014年IMF・世銀推計)。
2 対象案件の概要(供与表明3案件(PDF)

(1) ヤンゴン環状鉄道改修計画 (供与限度額248億6,600万円)
ミャンマー最大の都市ヤンゴンでは,人口の著しい増加が今後も当面続くと予測されており,急速な都市化に伴う道路渋滞等の都市交通問題に対して,社会基盤インフラの更新や公共交通網の整備等の対応が必要となっています。ヤンゴンでは,ミャンマー国鉄により総延長46kmの区間に38の駅を擁する環状鉄道が運営されていますが,施設・機材・車両の老朽化が進み,走行速度の低下や遅延,脱線事故等が頻発しています。
この計画は,ヤンゴン環状鉄道の近代化に向け,老朽化車両・鉄道設備の更新・改修を行うものです。本件協力により,旅客輸送能力の増強と公共交通サービスの向上を図ることで,ヤンゴン都市圏の社会経済活動の活性化を通じ,ミャンマーの持続的経済成長及び国民生活の向上に寄与することが期待されます。
(2) 全国基幹送変電設備整備計画フェーズII(供与限度額411億1,500万円)
ミャンマーでは,電力需要の約6割が最大都市ヤンゴンに集中する一方,電源構成の7割を占める水力発電のほとんどが北東部を中心に開発されています。ヤンゴンと北東部を結ぶ送電ルートは,老朽化による故障が懸念され,また送電距離が長いため送配電損失率も高く,基幹送電系統並びに変電所の整備が喫緊の課題となっています。
この計画は,フェーズIに続き,基幹送電線に係るパヤジー・ラインタヤの2変電所及び両変電所間の500kV送電線を整備するものです。本件協力により,送電容量の増加や電力供給の信頼度向上を図ることで,ミャンマーの持続的経済成長,国民生活の向上及び気候変動の緩和に資することが期待されます。
なお,本案件は,我が国の気候変動分野における途上国支援の一環として実施するものです。我が国としては,すべての国による公平かつ実効性のある国際枠組みの構築に向け,ミャンマーと引き続き気候変動分野で連携していきます。
(3) 東西経済回廊整備計画 (供与限度額338億6,900万円)
ミャンマーの主要貿易国である隣国タイとの貿易量は,今後も大幅な増加が見込まれますが,両国間で現在主流となっている海上輸送では,輸送距離が約4,000kmと長く,平均21日間を要しており,陸上輸送へのシフトが期待されています。一方,陸路はタイ側のインフラ整備が進む反面,ミャンマー側は勾配がきつく狭隘で脆弱な路面や老朽化した重量制限のある橋梁等のボトルネックがあり,ヤンゴン・バンコク間870kmの輸送に平均3.5日間を要する上,費用も海上輸送の3倍と高コストとなっています。
この計画は,モーラミャインとミヤワディを繋ぐ東西経済回廊のうち,当該区間のボトルネックとなっている3橋梁の整備を行うものです。本件協力により,増加する交通需要への対応,及び国際・国内物流の効率化を図ることで,周辺諸国との貿易の活性化及び直接投資の流入を促進を通じて,ミャンマーの持続的経済成長に寄与することが期待されます。
3 供与条件
(1) 金利 :年0.01%
(2) 償還期間:40年(10年の据置期間を含む。)
(3) 調達条件:一般アンタイド
(参考)ミャンマーは,面積約68万平方キロメートル(日本の約1.8倍),人口5,148万人(2014年国勢調査),1人当たり国内総生産(GDP)は1,113米ドル(2014年IMF・世銀推計)。