記者会見
茂木外務大臣会見記録
(令和8年3月17日(火曜日)17時33分 於:本省会見室)
冒頭発言
「国際和平調停ユニット」の設置
【茂木外務大臣】今日、私の方から一点、本日付で、外務省は、総合外交政策局に「国際和平調整ユニット」を設置いたしました。国際情勢がますます厳しくなり、各地で紛争が多発する中、紛争を未然に防ぐとともに、これを早期に収束させること、また、早い段階から問題に関与し、和平の実現から人道支援や最終的な復旧・復興まで、シームレスに対応していくことの重要性が高まっております。
国際和平調停ユニットの設置を通じて、和平調停の取組に、より積極的、かつ機動的に関与していく考えであります。
私からは、以上です。
「国際和平調停ユニット」の設置
【日経新聞 堀越記者】今、御紹介いただいた和平の調停ユニットについて伺います。国家間や地域間の調停を考えた際に、日本の強みというものは、どのようなことになると、大臣、お考えかというところと、ガザやウクライナで、紛争・戦争が続いている地域は多いですけれども、このユニットがどのような役割を、ここらで果たす想定でいらっしゃるか。あるいは、他に積極的に関わりたい事態・事案などありましたら、教えていただければ幸いです。
【茂木外務大臣】まず、他に積極的に関わりたいというか、紛争が起こらない、こういう状態を作っていくということが基本的には大切なのだと、そんなふうに思っております。
そして、日本の強みでありますが、例えば、ガザにおきましても、イスラエル、そしてパレスチナ双方としっかりした関係を保っていると、これは中東に限らず、世界各地で、日本は非常に信頼される存在であると。また、各地域局等々が持っておりますこれまでの知見であったりとか、ノウハウ、こういったものも生かせるのではないかなと思っております。
ガザにつきましては、和平、これが成立する中で、既に大久保大使がCMCC(軍民調整センター)の中で活動を始めているという状況で、今後、人道支援から復旧・復興まで、シームレスに関わっていくということになります。
ウクライナにつきましては、現在の状況で、今後どう推移していくのかと、このことはよく見ていかなければなりませんが、いずれにしても、ウクライナにしても、人道支援のニーズであったり、復旧・復興というのは、大きな課題になってくると思いますので、しっかり関わっていきたいと思います。
また、今後につきましては、紛争の発生する地域がどこになってくるか、また、その形態がどんな形か、そういったものを見極めながら、このユニットについては、不断の見直しを行っていきたいと、こんなふうに考えています。
トランプ大統領のホルムズ海峡への艦船派遣発言等
【時事通信 千葉記者】イラン情勢の関係でお伺いします。トランプ大統領が、ホルムズ海峡に艦艇を派遣するよう、日本などに求めていることについて、大臣、昨日、ルビオ長官との電話会談で、米側がどういった協力を求めているかなど考えを把握されたか、また、日本としては、どういう支援ができるということを伝えられたのでしょうか。併せて、首脳会談、今週に控えていますが、トランプ大統領から要請があれば何かしら協力の方針について、伝えるお考えはありますでしょうか。すいません、もう一点、併せてなんですけれども、大臣、イラン、イスラエル外相と、電話会談で早期沈静化というのを求められてきたと思います。これは米国に対しても、早期沈静化を求めていくお考えか、お願いします。
【茂木外務大臣】昨晩の日米外相会談におきまして、既に貼り出しもさせていただいておりますが、ルビオ長官と、イラン情勢をめぐる現下の中東情勢を中心に、意見交換を行いまして、ルビオ長官から、米国の立場や取組について説明があり、引き続き、緊密に意思疎通していくことを確認をいたしました。艦船派遣については、先方から要請はございませんでした。
これ以上の細かいやり取りについては、外交上のやり取りですから、控えたいと思いますが、現下の情勢について、攻撃の応酬が継続し、地域全体の情勢が悪化している中、何よりも大切なことは、事態の早期沈静化を図っていくことであると考えております。
このことは、G7の中でも共通の認識になっておりますし、G7の外相会談も、翌日には開いているところでありまして、決して米国にだけ言わない、こんなことではないと、そんなふうに考えているところであります。
同時に、航行の安全、これも極めて重要な課題でありまして、これは日本、アジア地域始め、世界経済全体にも影響を及ぼしかねない、こういう懸念が高まっているところでありまして、こういった面でも、地域の安定、そしてまた、エネルギーの安定供給に向けた対応、様々な取組、これまでも行ってきたところでありますし、日米首脳会談におきましても、さらには、米国を含みます関係国とも、意思疎通をしながら現下の情勢を踏まえて、必要な対応、日本として何ができるかということも含めて、日米首脳会談においても、深い議論が行われることになると思います。
日米首脳会談
【産経新聞 永原記者】茂木大臣と総理は日米首脳会談のため明日から訪米されますが、トランプ大統領は訪中の見合わせに言及するなど、中国から中東に関心が移っているように見受けられます。アジア太平洋に米国の関心を惹きつけるために、どのような会談にしていかれるのか、大臣のお考えをお聞かせください。
【茂木外務大臣】トランプ大統領が訪中を見合わせるかどうか、それについては承知をいたしておりませんが、これが、関心がアジアから薄れていることには決してならないのではないかなと思っておりまして、米国はかねてから、インド太平洋地域における紛争を抑止するための同盟国等々の協力を行っていくことや、日米間で確認してきた共通の目標であります「自由で開かれたインド太平洋」、FOIPについてのコミットメントを示してきているところであります。
日米首脳会談におきましても、インド太平洋地域の情勢を含む、厳しさを増す国際環境について、深い議論が行われることになると思います。
そして、日本外交の柱でもあります、ちょうど10年を迎えた「自由で開かれたインド太平洋」、FOIPへの日米両国の強固なコミットメント、改めて確認をする機会にしたいと、こんなふうに思っております。
イラン情勢(イラン、米国、イスラエル間の調停に関する考え)
【フィナンシャル・タイムズ デンプシー記者】
(以下は英語にて発言)
日本は、イラン、米国及びイスラエル間の仲介役を米国に提供し、敵対行為の終結を図る計画はありますか。
【茂木外務大臣】米国、イスラエルと、そして、イランの紛争、もしくは米国とイランの協議については、カタールであったりとか、オマーンであったりとか、様々な国が仲介努力を取ってきたと、これは確かでありますが、これは地域だけではなくて、国際社会全体に関わる問題になってきますので、G7において、また、湾岸諸国周辺諸国も含めて、どういったことができるかということ、それを考えるということが極めて重要なのだと、こんなふうに考えております。
イラン情勢(中東以外の石油の調達先)
【インディペンデント・ウェブ・ジャーナル 濱本記者)イラン情勢について。日本では、今、石油危機が始まりつつあります。石油備蓄は8か月分あるとされていますが、実際の国家備蓄はそのうち約4か月分しかありません。茂木大臣は先日の会見にて、ロシアからの石油輸入という選択肢を否定されましたが、現状、中東以外の石油調達先は確保できているのでしょうか。また、米国は対露制裁を緩和し、ロシア産の原油及び石油製品を4月12日まで制裁対象から外しましたが、これを受けて、改めてロシアが選択肢の一つとなることないでしょうか。よろしくお願いします。
【茂木外務大臣】同じ質問、何度もお答えしていますので、お答えしていない部分だけでよろしいですね。
代替ルート、それから新たな調達先につきましては、ホルムズ海峡を経由しない中東からの調達。反対側になるわけですけれど、それから過去に調達の実績があり、増産余力のあります中央アジアであったりとか、南米含めまして、あらゆる選択肢を排除せずに、検討を進めていきたいと思っております。
「国際和平調停ユニット」の設置
【共同通信 恩田記者】冒頭の和平調停ユニットの関連なんですけれども、どなたがトップになって、どれぐらいの人数の規模で設置されたのかということと、あと、今回自民党と日本維新の会の連立合意書に含まれた合意の部分だと思うんですけれども、これが設置された意義について、改めてお伺いさせてください。
【茂木外務大臣】もう一回言ってください。
【共同通信 恩田記者】日本維新の会との連立合意書に含まれたのが和平調停ユニットの設置だったと思うんですけれども、これが設置された意義、改めて教えてください。
【茂木外務大臣】意義については、先ほど申し上げたとおりであります。
ヘッド、さらに、どれぐらいの事業にするか。これは人員に関わる問題でありますから、先ほど申し上げたように、機動的に対応していくということが必要なのだと、こんなふうに思っております。
積極的に、機動的にということでありまして、常に人数を固定するというよりも、その時になって和平調停が実際に始まると、こういう時になったら大きなユニットになってくると思いますし、平時とは言えないですけれど、そういうニーズがないときについては、各局との連絡であったりとか、そういう調整を担うと、こういうことになってくると思います。

