外務報道官談話

平成28年9月14日

1 9月13日(現地時間同日),ジュネーブで開催中の軍縮会議において,日本など12か国が参加する軍縮・不拡散イニシアティブ(NPDI)は,9月9日の北朝鮮による核実験を非難する共同ステートメント(英文)を実施しました。

2 同声明の概要は以下のとおりです。

(1)NPDIは北朝鮮によって実施された核実験を最も強い表現で非難する。

(2)今般の核実験は関連国連安保理決議や六者会合共同声明に明白に違反するものであり,核兵器不拡散条約(NPT)を中心とする国際的な軍縮・不拡散体制に対する重大な挑戦である。

(3)今般の核実験により,包括的核実験禁止条約(CTBT)の発効とNPTの効果的な履行を含めた,核軍縮・不拡散の国際的枠組みを更に強化する緊急性を改めて想起する。

(4)とりわけ,北朝鮮が核兵器の運搬能力の向上のために,今年に入って20発を超える弾道ミサイルを発射していることを踏まえれば,今回の核実験は,北東アジア及び国際社会の平和と安全を著しく脅かすものである。

(5)NPDIは,これまでと同様,北朝鮮に対し,核実験や弾道ミサイル発射を含む更なる挑発行動を自制することを強く求める。また,関連国連安保理決議の下での義務及び六者会合共同声明の下でのコミットメントを完全に遵守すること,国際原子力機関(IAEA)保障措置及びNPTの遵守に復帰すること,全ての核・ミサイル計画を完全な,検証可能な,かつ,不可逆的な方法で放棄すること,そして全ての核関連活動を直ちに停止することを求める。

3 今回,軍縮・不拡散に関する地域横断的なグループであるNPDIが北朝鮮の核実験を非難する声明を発出したことは意義深く,我が国としては,引き続き,関係国と連携して本件に取り組んでいきます。

(注:NPDI参加国は,オーストラリア,カナダ,チリ,ドイツ,日本,メキシコ,オランダ,ナイジェリア,フィリピン,ポーランド,トルコ及びアラブ首長国連邦の12か国)


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