談話

平成26年9月2日

1 我が国は,イスラエル政府が西岸地区南部における約4平方キロメートルの土地収用を発表したことに対し,強い遺憾の意を表明します。

2 このようなイスラエル政府の発表は,ガザを巡る停戦合意や二国家解決の実現に向け国際社会が行っている努力に明らかに逆行するものです。

3 入植活動は国際法違反であり,我が国は,イスラエル政府に対し,入植活動の完全凍結を繰り返し呼びかけてきました。我が国は,改めてイスラエル政府に対し,東エルサレム及び西岸の現状を変更するような一方的な行為を控えること,及び和平プロセスの進展のために,今般の発表の内容が実施されないことを強く求めます。

4 我が国は,イスラエルとパレスチナが相互の信頼を高めるように行動し,和平に向けての努力を粘り強く継続するよう,改めて強く求めます。

【参考】
 現地報道によれば,8月31日,イスラエル民政局は,グッシュ・エツィオン入植地(ベツレヘムとヘブロンの間に位置)とエルサレムの間に位置する約4,000ドゥナム(約4km2)の土地を収用する旨発表。当該地は,新たな入植地を建設する目的で使用される。また,同民政局の発表によると,今回の決定は,本年6月のイスラエル人青年3名の誘拐殺人事案発生後の政治的な決定の一部との位置づけである(注:同事案は,グッシュ・エツィオン入植地近郊にて発生)。


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