外務大臣談話

令和3年3月16日
  1. 我が国は、豪州のマティアス・コーマン氏(Senator Mathias Cormann)が加盟国のコンセンサスにより経済協力開発機構(OECD)の次期事務総長に任命されたことを歓迎します。欧州とインド太平洋双方のバックグラウンドを持つコーマン氏の事務総長就任は、OECDが世界経済の成長センターであるインド太平洋地域への関与を更に強化する上でも非常に意義深いと考えます。
  2. 本年、設立から60周年を迎えるOECDは、経済・社会の幅広い分野において、優れた経済分析や質の高いルール作りを通じて、持続可能な経済成長や開発、多角的自由貿易体制の強化に大きく貢献してきました。コーマン氏が、加盟国と連携しながら、新型コロナからの経済回復、経済のデジタル化とそれに伴う諸問題、グリーン社会の実現を含む気候変動問題への対応等の課題に取り組むことを期待します。
  3. 我が国は、コーマン次期事務総長が率いるOECD事務局を力強く支援していくとともに、加盟国と引き続き緊密に連携しながら、OECDの取組に積極的に貢献していく考えです。
[参考1]コーマンOECD次期事務総長
1970年ベルギー生まれの豪州人。2007年から2020年まで豪州連邦上院議員、2013年から2020年まで豪州予算大臣を務めた。6月1日に正式にOECD事務総長に就任予定。

[参考2]歴代OECD事務総長
1961-1969年 トーキル・クリステンセン(デンマーク:元財相)
1969-1984年 エミーユ・ヴァン・レネップ(オランダ:元財務次官)
1984-1996年 ジャン・クロード・ペイユ(フランス:外務省経済局長)
1996-2006年 ドナルド・ジョンストン(カナダ:元法相、自由党総裁)
2006-現在 アンヘル・グリア(メキシコ:元外相、元財相)
(注)OECD事務総長の任期は5年。多選を制限する規定なし。

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