外務大臣談話

平成30年6月23日
  1.  6月22日(米国東部時間),国連において国際司法裁判所(ICJ)裁判官補欠選挙が行われ,岩澤雄司・東京大学教授が当選したことを歓迎します。
  2.  国際紛争の平和的解決のためにICJが果たす役割が益々増大する中,同裁判所において我が国出身の裁判官が貢献することは重要です。岩澤教授の当選は,ICJ裁判官としての同教授に対する国際社会の高い期待,及びICJを重視する我が国の姿勢への評価の表れであると考えます。
  3.  岩澤教授の今後の活躍を期待するとともに,ICJの一層の発展等を通じた国際社会における法の支配の推進に向け,我が国としても更に積極的に貢献していきます。
[参考]

1 国際司法裁判所(ICJ)
(1)ICJは,国際法に基づく国家間の紛争の平和的解決を任務として,1945年に設立された国連の「主要な司法機関」。オランダのハーグに所在し,裁判官15名(任期9年)で構成。国家間の裁判を行うほか,国連の諸機関の求めに応じ,法律問題に勧告的意見を述べることができる。
(2)ICJ規程の当事国は193か国(注:国連加盟国は当然にICJ規程の当事国となる。)。我が国は1956年の国連加盟に先立ち,1954年4月2日にICJ規程の当事国となった。

2 2018年ICJ裁判官補欠選挙
(1)ICJ裁判官選挙において当選するには,国連総会及び安全保障理事会の双方で絶対多数(総会においては国連加盟国の過半数である97票,安保理においては8票)を獲得することが必要。
(2)今回の選挙は,我が国出身の小和田恆裁判官が6月7日付で辞任したことに伴い実施。候補者は岩澤教授のみ。選挙の結果,第1回目投票で,総会で184票,安保理で15票を得て,岩澤教授の当選が決定した。
(3)岩澤教授のICJ裁判官としての任期は,2021年2月5日まで。


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