保健・医療

令和2年3月30日

 3月30日午後6時頃から約45分間,安倍晋三内閣総理大臣はテドロス・アダノム世界保健機関(WHO)事務局長(Dr.Tedros Adhanom, Director-General, World Health Organization)と電話会談を行ったところ,概要は以下のとおりです。

  1.  安倍総理大臣から,テドロス事務局長に対し,新型コロナウイルスとの闘いの最前線に立って,毎日奮闘されていることに敬意を表した上で,WHOによる日本国内の感染症対策に関する実態に即した発信を評価しつつ,WHOと引き続き情報共有等緊密に連携していきたい旨述べました。これに対し,テドロス事務局長から安倍総理のリーダーシップにより政府が一体となって新型コロナウイルス対策を効果的に進めていること,また,日本が尽力しているユニバーサル・ヘルス・カバレッジ(UHC)の推進がコロナ対策を進める上でも役に立つことになると述べました。
  2.  また,安倍総理大臣から,テドロス事務局長に対し,現在の世界的な感染拡大を収束させる上で,治療薬及びワクチンの開発が重要であり,我が国が「アビガン」について,今後,希望する国と協力しつつ,臨床試験を進める考えである旨述べ,また,WHOが世界中で実施されている様々な研究開発の取組を俯瞰した上で, 重複を無くし,注力すべきエリアを示すことで開発を加速させるよう支援を要請しました。これに対し, テドロス事務局長からは,WHOは様々な治療薬及びワクチン,診断薬の開発について統括して進めるとともに,ワクチン開発についてはCEPIやGaviと連携していきたいと述べました。
  3.  さらに,安倍総理大臣から,我が国は国際社会の先頭に立って,保健システムが脆弱な国々への支援として,WHOの新型コロナ戦略計画(SPRP)に50.6億円(約4,600万ドル)を拠出しており,急速に感染者数が増加しつつある途上国における医療従事者等への技術支援などに有効に活用してほしいと申し入れました。これに対し,テドロス事務局長は,今回の拠出への謝意とともに,各国からの拠出と合わせ有効に活用することを確認しました。
  4.  2020年東京オリンピック・パラリンピック競技大会については,安倍総理から,大会を1年程度延期し,遅くとも来年夏までに開催するとのバッハIOC会長との合意を紹介した上で,人類が新型コロナウイルスに打ち勝った証として完全な形で開催するとの決意を表明し,これに対し、テドロス事務局長からは日本政府の判断に敬意と支持を示すとともに,WHOも大会の成功に向け一緒に準備に関わっていきたいと述べました。
  5.  その他,新型コロナウイルス対策におけるG20等を通じた国際連携や地理的空白を生じさせないことの重要性についてもやり取りがありました。
  6.  なお,緊急事態宣言に関するやり取りは行われませんでした。

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