外交講座

令和7年12月12日

 2025年11月18日(火曜日)、千葉商科大学において外交講座が開催されました。

国際協力局国際保健戦略官室 渋谷課長補佐が、「OECDと日本外交」をテーマに、具体的な事案の紹介を交えながら講演している様子
国際協力局国際保健戦略官室 渋谷課長補佐の講演を聴いている千葉商科大学の学生さんの様子

テーマ及び講演内容

 国際協力局国際保健戦略官室 渋谷課長補佐が、「OECDと日本外交」をテーマに、具体的な事案の紹介を交えながら講演しました。

参加者の感想

  • 今回の外交講座では、OECDやBRICSなど国際経済の枠組みについて学んだ。また、脱石炭や化石燃料依存の問題、国際機関の課題など、世界経済の複雑さを理解する機会になった。弱点を武器にするというフレーミング効果は、日本の国際戦略において重要な視点であると感じた。
  • OECDは、市場経済や民主主義といった共通の価値観を持つ先進国が中心となり、経済や社会の課題に取り組む枠組みということであるという点の理解が深まった。一方、BRICSは、新興国・途上国を代表する立場から、既存の国際秩序や規範に対して、より多様な意見やアプローチを求める傾向にあるということが理解できた。異なる枠組み(OECDとBRICS)の両立に向けて、国際社会全体としてのより建設的な協調のあり方を探るという課題に、強い関心を持つようになった。
  • 今回の外交講座を通じて、OECDが単なる先進国の経済協議の場ではなく、AI原則や企業行動指針といった国際的な基準づくりを主導していることを知り、経済分野における日本外交の重要性を実感した。また、「まん中の法則」や通訳のエピソードを通して、外交における言葉選びや心理的要素の重要性を学べた点が印象に残った。
  • 講師が、外交官としての経験に加えて、留学や芸人としての活動など幅広いバックグラウンドを持ちながら外交に携わっているという話は、非常に刺激的で、自分のキャリアの可能性についても考えるきっかけになった。専門性だけでなく、多様な経験が外交の現場で武器になるという言葉が心に残った。
  • 今回の講義では、OECDの仕組みや役割を学ぶだけでなく、講師自身の経験やエピソードも交えながら、国際機関がどのように社会へ関わっているのかをとても身近に感じることができた。特に、経済審査やPISA(注)、エネルギー政策など幅広い分野で日本の政策形成に影響している点が印象的だった。また、瑞穂祭でのインタビュー結果を踏まえて千葉商科大学と比較するパートは、自分の所属する大学の価値を客観的に見直すきっかけになった。全体を通して、国際機関の活動が「遠いもの」ではなく、日常の政策や生活に深く結びついていることを実感できた。

(注)PISA(Programme for International Student Assessment):学習到達度調査。PISA調査は、義務教育終了段階の15歳の生徒が持っている知識や技能を、実生活の様々な場面で直面する課題にどの程度活用できるかを測ることを目的とした調査。

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