外交講座
令和7年度(2025年度)外交講座
宮城大学
令和7年11月12日
2025年10月22日(水曜日)、宮城大学において外交講座が開催されました。
テーマ及び講演内容
国際協力局開発協力連携室 松浦室長が、「日本の国際協力」をテーマに、具体的な事案の紹介を交えながら講演しました。
参加者の感想
- 今回の講演の中で、「外国から日本への信頼は、70年間の協力を通じて地道に積み重ねられたもの。築くのには時間と並々ならぬ労力がかかる一方、揺らぐ、失われるのは簡単。」という部分が印象的だった。今まで長い時間をかけてつくりあげた国同士の信頼を壊さないためにも、慎重な外交政策が必要であることを改めて学んだ。
- 日本が国際協力においてどのような役割を果たしているのかを理解できた。また、日本だけでなく、他国の支援状況についても知ることができた。欧州諸国がウクライナ支援に予算を回しているため、途上国に支援を行うことが難しくなっているという話を聞いて、戦争が起こることで当事国以外の国にも影響や課題が出てしまうことに、心苦しさを感じた。また、開発協力に関わるアクターが増加、多様化したことで、被援助国側の負担が増大しているという点に関心をもった。被援助国側の立場に立ち、難しさや負担を考えルールや調整を行うことも、国際協力を行う立場として考える一つの視点であるのではないかと感じた。
- 日本のODAの地域別配分の推移を見て、アジアの割合が年々減っていくのを見て、活動が実を結んでいるのがわかりやすくあらわされている一方で、戦争のためにウクライナのある欧州の支援割合が大きくなるなど、世界情勢の影響も読み取れるというのが印象的だった。支援によって多くの国が成長することができているため、これから世界的な課題に向けた国際協力がより活発になると期待しているが、米国など大国の支援がなくなる可能性がある。それに続いて他国から支援も少なくなると、日本が支援を続けるための負担が大きくなり、国同士の築き上げてきた信頼関係が崩れることがないようにより連携力を高めなければいけないと感じた。
- 今回の講演で、世界情勢についてより深く理解することができた。ウクライナ情勢やトランプ大統領の動向など、ニュースで耳にするトピックを外交の視点からわかりやすく解説され、とても勉強になった。これまで漠然としか捉えていなかった国際関係が、実際にどのような背景や意図で動いているのかを知ることができ、外交の重要さを改めて感じた。今後は、日々のニュースを見るときも「国と国との関係性」という視点を意識していきたいと思いました。

