カナダ

平成27年11月18日
トルドー・カナダ首相と握手する安倍総理大臣
(写真提供:内閣広報室)
日・カナダ首脳会談
(写真提供:内閣広報室)

 11月18日午後1時25分(日本時間では午後2時25分)から約30分間,APEC首脳会議出席のためマニラ出張中の安倍晋三内閣総理大臣は,トルドー・カナダ首相との間で日加首脳会談を行ったところ,概要以下のとおり。

1 冒頭発言

(1)安倍総理から,トルドー首相の就任を祝福しつつ,基本的価値を共有するカナダとの関係を更に発展させたい,来年のG7伊勢志摩サミットに首相御夫妻をお迎えすることを楽しみにしている旨述べた。

(2)これに対し,トルドー首相は,過去の訪日歴に触れつつ,初めて参加する来年のG7サミットを楽しみにしている旨述べた。

(3)また,安倍総理から,パリで発生したテロ行為は,普遍的価値に対する挑戦であり,国際社会が一致団結して非難すべきであり,日本は,カナダを含む国際社会と緊密に連携し,テロ対策に取り組んでいく旨述べた。

(4)これに対し,トルドー首相は,カナダはフランスと密接な関係にあり,今回のテロはカナダにも大きな影響を及ぼしている,カナダとしても,フランス,そして国際社会と共に,テロ対策に取り組んでいく旨述べた。

2 二国間協力関係

(1)安倍総理から,平和安全法制(PDF)別ウィンドウで開くに言及しながら「積極的平和主義」の考えを説明するとともに,G7の一員であるカナダと安全保障分野を含め協力を一層進めていきたい旨述べ,両首脳は,協力を強化していくことで一致した。

(2)両首脳は,共に自由貿易を支持し,TPPが地域の貿易,投資及び経済成長を促進するものであるとの認識で一致した。

(3)安倍総理から,カナダからのLNG輸出の早期実現やビジネス環境改善に向けた協力を期待する旨述べ,トルドー首相からは,LNGを含むエネルギーはカナダにとって重要な産業であり,同分野への日本の投資を歓迎する旨の発言があった。

(4)さらに両首脳は,科学技術分野での二国間協力を継続していくことで一致した。

3 東アジア情勢

 両首脳は,アジア太平洋地域情勢についてやり取りし,一方的な現状変更の試みは国際社会共通の懸念であることや紛争の平和的解決といった法の支配の重要性を確認した。また,トルドー首相から,日中関係,日韓関係の前向きな動きを歓迎する旨の発言があった。

4 国際場裡における協力

 両首脳は,気候変動問題についてやり取りし,COP21の成功に向けて協力していくことで一致した。


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