アメリカ合衆国
第1回「アメリカで沖縄の未来を考える」(TOFU)プログラム
(ニューヨーク)
3月17日から20日まで,米国訪問中の第1回「アメリカで沖縄の未来を考える」(TOFU: Think of Okinawa’s Future in the United States)プログラム参加者一行は,ニューヨークを訪問したところ,概要は次のとおり。
1 現地日系人コミュニティとの交流
3月18日午前から,第1回TOFUプログラム参加者一行は,現地日系人コミュニティとの交流会に参加し,昼食を共にした。参加者からは,日本の学校生活や伝統的な遊び,最近の流行等のほか,沖縄の文化(食文化,紅型等)や観光資源,自然環境等について紹介したほか,空手のパフォーマンスを披露した。また,現地日系人コミュニティ側からは,それぞれ自身又は親族の渡米の経緯等について紹介があったほか,最近の米国における暮らしについて紹介された。さらに,参加者からは即興の琉球舞踊「かちゃあしい」を現地日系人に教えて共に踊り,一層交流を深めた。
2 国連日本人職員との懇談
3月19日午前,第1回TOFUプログラム参加者一行は,小松原茂樹国連開発計画(UNDP)アフリカ局TICADプログラム・アドバイザーと懇談を行った。小松原プログラム・アドバイザーからは,自身の経歴や国連の役割について紹介した上で,国際社会で活躍する人材へ成長するに当たっての心構えについて,参加者に親しみやすい形で助言があった。これに対し,参加者からは,アフリカが抱える課題,アフリカ開発のためにこれから日本が果たすべき役割や自分たちにできること等に関する質疑も積極的に行われた。
3 ケネディ前駐日大使表敬
ケネディ前大使からは,日米同盟は世界で最も重要な同盟であるとした上で,21世紀において,東アジアの安定と繁栄のために同盟を深化させるためには,参加者のような若い世代が果たす役割が重要であり,大使在任中にも沖縄の学生との交流をいつも楽しみにしていた,米国訪問中の参加者にも大いに期待している旨述べた。これに対し,参加者からは,ケネディ前大使が在任中に沖縄から受けた印象,沖縄の若者が果たすべき役割等に関する質疑が積極的に行われた。
さらに,ケネディ前大使からは,参加者から米側に対して要望したいことは何かと参加者に問いかけ,これに対し,参加者からケネディ前大使に対しても,米側が沖縄に求めたいことは何かといった質問がなされ,沖縄における在日米軍をめぐる課題について密な意見交換が行われた。ケネディ前大使からは,日米関係には多くの機会が存在しており参加者にはそれを是非前向きな方向に動かしてほしい,そのためにもより多くの若者に実際に米国を訪れてもらいたい旨述べた。
4 現地学生との交流
3月19日午後,第1回TOFUプログラム参加者一行は,ケネディ前米国駐日大使同席の下,ニューヨーク郊外で学ぶ現地学生との交流会に参加した。参加者は,現地学生による詩のオープン・マイク(自由な形式の朗読発表会)を見学した上で,現地学生と昼食を共にした。
日本を訪れたことのある現地学生から日本の印象が語られ,それに対し,参加者から,TOFUプログラムを通じて米国を訪問した感想や帰国後に米国の魅力を友人たちと共有したい旨の発言があった。さらに,参加者からは,沖縄の魅力を紹介するなど,自由な形で意見交換が行われ,現地学生との交流を一層深めた。
5 国連代表部訪問・国連本部訪問
3月19日午後,第1回TOFUプログラム参加者一行は,国連日本政府代表部を訪問し,別所浩郎特命全権大使を表敬し,約30分間,意見交換を行った。
別所大使から国連の役割や国際社会における日本の役割等について説明を受けた参加者からは,開発途上国に対する支援の在り方,国際社会における女性の活躍,国際社会の共通の課題における外国との協力の在り方,世界全体に質の高い教育を行き渡らせるためにできること等に関する質疑も活発に行われた。
その後,参加者は,国連本部を訪問し,国連職員の案内で総会議場,安全保障理事会会議場を始めとするその内部を見学し,国連の歴史や現在の機能等について学んだ。