アラブ首長国連邦
安倍総理大臣とムハンマド・アブダビ皇太子との会談
本13日(月曜日),午後5時45分(現地時間)から約60分間,アラブ首長国連邦(UAE)を訪問中の安倍晋三内閣総理大臣は,大統領宮殿にて,ムハンマド・ビン・ザーイド・アール・ナヒヤーン・アブダビ皇太子兼UAE軍副最高司令官(H.H. Sheikh Mohamed bin Zayed Al Nahyan, Crown Prince of Abu Dhabi and Deputy Supreme Commander of the UAE Armed Forces)と会談及びムハンマド皇太子主催夕食会に参加したところ,概要は以下のとおりです。
1 冒頭,安倍総理から,UAE側の心温まるおもてなしへの謝意を述べた上で,本年はドバイ万博と東京オリンピック・パラリンピックが開催される両国にとって記憶に残る重要な年であり,両国の人的交流が一層盛んになることを期待する旨述べました。これに対し,ムハンマド皇太子は,友人である安倍総理のアブダビ再訪を心から歓迎する,UAEは日本との関係を最重視している,日本の五輪の成功に向け協力したい旨述べました。
2 両者は二国間関係について意見交換を行い,安倍総理から,UAEによる石油の安定供給に謝意を表明の上,「包括的・戦略的パートナーシップ・イニシアティブ(CSPI)(PDF)」の下,両国の戦略的パートナーシップを一層強化したい,この観点からUAE国民に対する旅券の事前登録を不要とする完全なビザ免除措置を導入する方針を伝達しました。これに対し,ムハンマド皇太子から深い謝意表明があり,二国間の人的往来が一層活発化していくことへの期待が示されました。また,石油,防衛等を含む幅広い分野で協力を一層深化させていくことを確認しました。
3 続いて,両者は,緊迫の度を高める中東情勢を踏まえ,緊張緩和と情勢の安定化に向け意見交換を行いました。安倍総理から,中東情勢が緊迫の度合いを高める中,日本は中東地域の緊張緩和と情勢の安定化に向けて粘り強い外交努力を継続していく,UAEとも連携の上,役割を果たしていきたいと述べました。これに対し,ムハンマド皇太子より,中東地域の緊張の高まりに対する憂慮を共有,地域の緊張緩和に向けた日本の外交努力を評価している旨の発言があり,両者は地域の平和と安定に向け,引き続き緊密に連携していくことで一致しました。
4 また,安倍総理から,日本関係船舶の安全航行の確保を目的とした自衛隊による情報収集を行うことを説明したのに対し,ムハンマド皇太子から,日本の海洋安全保障に対する取り組みを歓迎する,UAEは沿岸国として日本の活動に関する具体的な協力や支援を惜しまない旨述べました。
5 また,両者は,東アジア及び中東の地域情勢について意見交換を行いました。