トルコ共和国
日・トルコ首脳会談
平成28年9月21日

(写真提供:内閣広報室)

(写真提供:内閣広報室)
9月21日午前11時40分(現地時間)から約45分間,安倍晋三内閣総理大臣は,第71回国連総会出席のため訪問したニューヨークにおいてレジェップ・タイップ・エルドアン(H.E. Mr. Recep Tayyip ERDOGAN, President of the Republic of Turkey)トルコ共和国大統領と首脳会談を行ったところ,概要は以下のとおりです。
1 冒頭
エルドアン大統領から,自民党の参議院選挙での勝利について祝意の表明,7月にトルコで発生したクーデター未遂に関して説明がありました。これに対し,安倍総理から,クーデターの難局を乗り越えたことを友人として大変うれしく思う,自分もクーデター発生直後,間髪入れずに「トルコにおける民主的体制は尊重されるべき」との声明を発出した,改めてトルコ国民が示した団結と連帯に敬意を表する旨述べました。
また,安倍総理は,リオ五輪での両国の健闘を讃えつつ,エルドアン大統領に祝福いただいた4年後の東京五輪の成功に向けた支援をお願いしたい旨述べました。
2 二国間関係
安倍総理から,以下のとおり述べました。
- エルドアン大統領との協力の下で両国関係を発展させていきたい。外相間協議の実現も重要である。
- トルコ日本科学技術大学設置協定がトルコ議会で承認されたことを歓迎。開校に向けた準備を着実に進捗させたい。
- シノップ原発について,福島の教訓を最大限反映したアトメア1の建設進展を期待。
- トルコとは宇宙分野でも協力が進展。
エルドアン大統領からは,日トルコ間の貿易・投資を拡大したい旨,日本からの円借款等による支援の重要性について指摘があるとともに,各プロジェクトの進展についてコメントがありました。
3 地域情勢
安倍総理から,以下のとおり述べました。
- トルコが世界最大数のシリア人難民を受け入れ,ISILなどテロとの闘いを推進していることは,地域及び国際社会の安定への大きな貢献であり,エルドアン大統領に敬意を表する。
- 先ほどシリア情勢に関する安保理ハイレベル会合に出席し,シリア・イラク及び周辺国に対し,これまでの総額約12.6億ドル以上の支援に加え,本年さらに約11.3億ドルの支援を発表した。
- シリア情勢では,敵対行為の停止や人道支援アクセスの改善等でトルコの役割に大いに期待。 エルドアン大統領から,シリアにおける停戦について回復するために努力しているとの発言があり,両者は,シリア情勢について意見交換を行いました。