トルコ共和国
日・トルコ首脳会談

(写真提供:内閣広報室)

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10月8日午後6時15分から約105分,安倍晋三内閣総理大臣は官邸において,実務訪問賓客として訪日中のレジェップ・タイップ・エルドアン(H.E. Mr. Recep Tayyip ERDOGAN, President of the Republic of Turkey)トルコ共和国大統領と首脳会談を行ったところ,概要は以下のとおりです。

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1 二国間関係
(1) 全般
安倍総理大臣から,日本とトルコの長きにわたる友好関係のきっかけとなったエルトゥールル号事件から125周年という記念すべき年に,エルドアン大統領を日本にお迎えでき大変嬉しい,エルドアン大統領との首脳会談は,今回で4度目となるが,自分とエルドアン大統領との友情は,一国のリーダー同士であることを超えた大変深いものであり,思い出は語るに尽きない,日本もトルコも今ノーベル賞受賞に沸いている,これまで両国の協力関係が順調に発展してきていることは大変喜ばしく,今回のエルドアン大統領の訪日を契機に,両国間の「戦略的パートナーシップ」を,政治,経済,文化などあらゆる分野で一層拡大させていきたい旨述べました。エルドアン大統領は,日本はトルコの最重要パートナーであり,11月のG20サミット主催の際に,安倍総理大臣をお迎えすることを楽しみにしている旨述べました。
(2) 政治・安全保障
安倍総理大臣より,外相,次官等ハイレベルや両国の国家安全保障局間の対話を強化したい旨述べ,「平和安全法制(PDF)」は国際社会の平和と安定への一層の貢献を可能とするものである旨説明しました。エルドアン大統領は,両国の首脳,閣僚,議会間の交流,及び安全保障協力を重視している旨のべました。
(3) 経済
両首脳は,昨年首脳間で交渉開始に合意した日・トルコ経済連携協定(EPA)及び,社会保障協定交渉の進展を確認するとともに,インフラ事業における日本企業の貢献を期待し,この機会に両政府当局間で情報通信技術分野での協力文書が署名されたことを歓迎しました。
(4) 文化
両首脳は,日・トルコ合作映画「海難1890」の成功に向けてさらに協力を促進することを確認しました。また,日トルコ科学技術大学設立に向けた検討が進んでいることを確認しました。
2 国際場裡での協力
安倍総理大臣より,G20アンタルヤ・サミットの議長国としてのエルドアン大統領の指導力を高く評価し,持続可能な経済成長の実現に向けて強いメッセージを出すことの重要性を伝達しました。また,安倍総理大臣より,国連安保理改革や世界人道サミットの成功に向けてエルドアン大統領と緊密に協力していきたい旨述べました。エルドアン大統領は,世界規模におけるインフラ整備及び投資の促進,途上国の成長を支えていくことの重要性,成長戦略の進捗状況をフォローアップしていくことの重要性について述べました。
3 地域情勢
安倍総理大臣より,世界最大数のシリア難民を受け入れているトルコの対応に敬意を表し,実施を決定した3.7億ドルの円借款供与による負担の軽減を期待する旨述べました。両首脳は,テロ対策やシリア情勢を含め,地域の平和と安定に向けた協力を確認しました。

(写真提供:内閣広報室)