パラグアイ共和国

令和3年1月7日
パラグアイを訪問中の茂木敏充外務大臣は、現地時間1月7日午後6時30分(日本時間8日午前6時30分)から約1時間、ゴンサレス外務大臣(H.E.Mr. Federico González, Minister of Foreign Affairs, the Republic of Paraguay)との間で外相会談を行い、その後、同日午後7時45分(日本時間8日午前7時45分)から40分間、アブド・ベニテス大統領(H.E. Mr. Mario Abdo Benítez, President of the Republic of Paraguay)を表敬したところ、概要は以下のとおりです。また、茂木外務大臣は、パラグアイ到着時に、日系社会代表者他からの挨拶を受けました。
 
今回の茂木大臣のパラグアイ訪問では、両国が共有する民主主義等の基本的価値をパラグアイがとりわけ重視しており、さらに日系人の活躍や日本政府の支援が同国の発展に大きく貢献してきていることを踏まえ、法の支配に基づく自由で開かれた国際秩序の維持・強化や、インフラ、科学技術、経済を含めた多様な分野での両国関係の拡大・深化のため、連携をさらに強化することで一致しました。

1 ゴンサレス外務大臣との会談

ゴンサレス外務大臣との会談1
ゴンサレス外務大臣との会談2
  1. 冒頭、茂木大臣から、初めての日本の外務大臣によるパラグアイ二国間訪問を実現でき喜ばしく、両国を繋ぐ「架け橋」である日系人を通じた連携も含め、パラグアイと幅広い分野で更に関係を発展させたい旨述べました。ゴンサレス大臣からは、歓迎の意と日系人の活躍への敬意が表明され、今般の訪問を契機に両国の関係を一層強化していきたい旨述べました。
  2. 茂木大臣から、法の支配に基づく自由で開かれた国際秩序の維持・強化の必要性が増しており、基本的価値を特に重視するパラグアイと緊密に連携したい、現在実施中の3億円の保健・医療体制強化支援を含む新型コロナ対策の支援に加え、パラグアイの電力システム効率化に貢献するため約93億円の円借款を供与する方針であり、このような協力が投資環境の改善に資することを期待する旨伝達しました。これに対し、ゴンサレス大臣から、新型コロナ対策を含むこれまでの日本の協力や日系人の貢献への感謝の意の表明があり、さらに、今後とも電力や道路等のインフラ、宇宙分野を始めとする科学技術、貿易投資といった分野を中心に二国間・国際場裡で緊密に連携していきたい旨発言がありました。
  3. 茂木大臣から、日本の「自由で開かれたインド太平洋(FOIP)」の取組や東シナ海及び南シナ海、北朝鮮の情勢に関し説明したことに対し、ゴンサレス外相からは、パラグアイは民主主義や法の支配といった価値を極めて重視し政策を進めていると発言があり、自由で開かれた国際秩序の実現に向け、協力していくことで一致しました。また、茂木大臣から、拉致問題の早期解決に向けた理解と協力を要請し、支持を得ました。

2 アブド・ベニテス大統領表敬

アブド・ベニテス大統領表敬1
アブド・ベニテス大統領表敬2
  1. 冒頭、アブド・ベニテス大統領から、茂木大臣のパラグアイ訪問に対する歓迎の意が表明され、今般の訪問を契機に価値を共有する重要なパートナーである日本と、インフラや貿易投資の分野をはじめ多様な関係を一層強化していきたい旨述べました。
  2. 茂木大臣から、法の支配に基づく自由で開かれた国際秩序の維持・強化の必要性が増しており、自由、民主主義、法の支配等の基本的価値を特に重視するパラグアイと連携していきたい旨、また、日系社会が発展に深く寄与した農業分野をはじめ、両国の経済関係は進展しており、貿易投資の更なる拡大に向け連携していきたい、またパラグアイの電力システム効率化に貢献すべく円借款を供与する方針であり、投資環境の改善に資することを期待する、宇宙分野をはじめスポーツや文化を含む幅広い分野での協力・交流が拡大・深化することを期待する旨述べました。アブド・ベニテス大統領からは、日本政府及び日系人の国の発展に対する貢献への感謝と、今後もそうした絆を大事にしつつ関係を強化していきたいとの発言がありました。
  3. 茂木大臣から、日本の「自由で開かれたインド太平洋(FOIP)」の取組について紹介し、重要なパートナーとして法の支配に基づく自由で開かれた国際秩序の実現に向け協力していきたい旨述べたことに対し、アブド・ベニテス大統領からも、パラグアイは民主主義等の価値を重視する堅い決意を持って日本と連携していきたい旨の発言がありました。

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