キューバ共和国
安倍総理とフィデル・カストロ前国家評議会議長の会談
平成28年9月23日
(撮影: Alex Castro)
(撮影: Alex Castro)
(撮影: Alex Castro)
9月22日(木曜日)午後3時(現地時間。日本時間23日午前4時)から約70分間,安倍総理大臣は,ハバナ市内のフィデル・カストロ前国家評議会議長邸宅において,同前議長と会談を行ったところ,概要は以下のとおりです。
1 冒頭発言
冒頭,安倍総理から,フィデル・カストロ前議長にお会いするのは過去にNYでお会いして以来2度目である旨述べ,今次会談の実現について謝意を表明しました。また,先月90歳を迎えたフィデル・カストロ前議長に祝意を伝えました。
2 二国間関係
- 安倍総理から,日本とキューバとの400年の長い友好の歴史の中で,1995年及び2003年のフィデル・カストロ前議長の訪日により,二国間関係は大きく進展した旨述べました。また,2003年の訪日の際に,フィデル・カストロ前議長が広島を訪問して被爆の実相に触れられて,「人類は,このような経験を,二度と繰り返してはいけない。」と記帳されたことは,日本国民に深い感銘を与え,国際社会への強いメッセージとなった旨改めて感謝の意を表明しました。さらに安倍総理は,フィデル・カストロ前議長の関心が高い,農業・食糧分野に加え,医療,教育などにおいてキューバを支援する旨伝えました。
- これに対し,フィデル・カストロ前議長は,今回の安倍総理による,日本の現職総理として初となるキューバ訪問に歓迎の意を表明し,日本には大変敬意を抱いている,日本が様々な分野で努力を重ね,世界に貢献していることに感銘を受けている旨述べました。
3 北朝鮮問題・核兵器廃絶
- 安倍総理から,北朝鮮が核実験や弾道ミサイル発射を繰り返し強行していることは,国際社会の平和と安定に対する従来とは異なるレベルの脅威にある旨説明し,厳しく対応する必要がある旨を指摘しました。また,拉致問題についても早期解決に向けた理解と協力を求めました。
- フィデル・カストロ議長からは,核兵器の恐ろしさについて言及があり,キューバでも広島,長崎の悲劇が広く語られている,両国は核兵器のない世界を実現することにおいて一致している旨述べました。
4 その他
この他,安倍総理とフィデル・カストロ前議長は,農業・食糧問題や,医療,教育,気候変動,宇宙問題など,二国間及び地球規模課題等幅広い話題で議論を行いました。