スイス連邦
(Swiss Confederation)
スイスにある学校を見てみよう!
州ごとに異なるスイスの教育制度
スイスは26の州(カントン)からなる連邦国家ですが、教育については連邦ではなく各州の所管となっているので、教育制度が州ごとに異なっています。これは、スイスの教育制度の最大の特徴です。
各州の教育制度の共通点は、義務教育が幼稚園からの11年間となっていることです。幼稚園が2年、小学校が4~6年、中学校が3~5年というのが平均的で、11年間の義務教育を終えるとほとんどの生徒が高校に進学します。
約3分の1はギムナジウムなどの普通高校(4年間)に、3分の2は職業高校(3年間)に進み、大学進学希望者は最終学年に大学入学資格(マトゥーラ)を取得して、その成績に応じて希望の大学・学部に進学します。医学部を除いて、大学入学試験はありません。平均で5年程度の在籍で大学を卒業しますが、その間に兵役義務があるため、大学卒業時の年齢は若くても25歳程度になります。
住宅地に囲まれた小さなシュールハウス・ゲーベルバッハ
今回取材したシュールハウス・ゲーベルバッハは、ベルン市郊外にある学校で、幼稚園から小学校4年生までが通っています。児童数は138名(幼稚園を含む)、1クラスの児童数は17名か18名で、1年生と2年生、3年生と4年生が同じ教室で勉強しています。授業は月曜日から金曜日に行われ、午前中は8時20分(小学校3年生からは7時30分から)から11時50分までです。昼休みの後、午後は2時から3時35分までです。お昼休みは、児童の多くは家に帰って食事をして、午後の授業を受けに学校に戻ってきますが、両親が共働きの家庭の子供達のために、学校は昼休みに特別のクラスを設けています。

周囲を住宅地に囲まれた小さな学校
授業時間
授業時間は、1年生が週22時間で、次の学年に進級すると授業時間が1時間増えます。科目は算数、ドイツ語、環境学習だけではなく、合唱、スポーツ、工作教育等もあります。そして、スイスは国語が四つあるので、子供達は小学校の3年生になる時にフランス語も勉強しなければなりません。反対にフランス語が話される地方の子供達はドイツ語を勉強しなければなりません。学校の休みは一年に全部で13週間あります。夏は5週間、秋が3週間、クリスマスが2週間、2月にスキー休みが1週間、春が2週間です。学校の休みは連邦共通ではなく、州によって違っていて、また、州の中でも学校毎に異なっています。
学校の様子を見てみよう!