1. トップページ
  2. 会見・発表・広報
  3. 広報・パンフレット・刊行物
  4. 世界の学校
  5. ムンバイ

世界の学校

インド共和国きょうわこく (Republic of India)

インドにある学校を見てみよう!
ムンバイへん

ムンバイとナビ・ムンバイってどんな都市?

(地図)

 ムンバイは、古くから「ボンベイ」(Bombay)という名で知られ、元々は7つのしまからなる土地でしたが、大規模だいきぼ干拓かんたくが行われて現在げんざいのような姿すがたになり、今では人口1,300万人以上いじょう世界せかいでも有数ゆうすうの大都市としです。 ムンバイの人口は年々増加ぞうかする一方、ムンバイの西側にしがわはアラビア海にせっし、東側ひがしがわにはわんがある半島はんとうじょうの地形であるため、必要ひつような土地をこれ以上いじょう確保かくほできません。そのため、ムンバイの「双子ふたご都市とし」として「ナビ・ムンバイ」(Navi Mumbai)(または「ニュー・ボンベイ」(New Bombay))がムンバイの近郊きんこう開発かいはつされ、今もひろがりつづけています。現在げんざいのナビ・ムンバイは、ムンバイから完全かんぜん独立どくりつした自治体じちたいであり、電気、水道、生活必需ひつじゅひんのほぼすべてを自己じこ充足じゅうそくしている都市としです。ナビ・ムンバイには、「ノード」(node)とばれるいくつかの行政ぎょうせい区域くいきがあり、その一つがアイロリ(Airoli)です。

インドの教育制度
鉛筆
小・中学10年、高校生2年、大学生3年

 インドでは、原則げんそくすべての学校が、国内の教育きょういく委員会いいんかい卒業そつぎょう認定にんてい試験しけん協議会きょうぎかいおよかく州政府しゅうせいふさだめにしたがって10年・2年・3年せい「10・2・3」の教育きょういく制度せいど施行しこうしています。これは、小中学校が10年間(「前期ぜんき初等しょとう教育きょういく」が5年間、「後期こうき初等しょとう教育きょういく」が3年間、「前期ぜんき中等ちゅうとう教育きょういく」が2年間で合計10年間)、高校が2年間(「後期こうき中等ちゅうとう教育きょういく」が2年間)、そして大学が3年間(「高等こうとう教育きょういく」が3年間)、という教育きょういく制度せいどです。日本とはちょっとちがいますね。インドでは普通ふつう、6さいの時に小学校に入学します。インドでも、小学校入学前には幼稚ようち園での教育きょういく(「就学しゅうがく教育きょういく」と言います)をけることができます。インドでは「無償むしょう義務ぎむ教育法きょういくほう」(Right To Education Act: RTE)にもとづき、6さいから16さいの間は教育きょういくける権利けんりあたえられ、かつ、この間は義務ぎむ教育きょういくとなっています。

話すラビット

学校の様子を見てみよう!

学校のアイコン

ユーロ・スクール・アイロリ

 ユーロ・スクール・アイロリ(Euro School Airoli)は、私立しりつの男女共学校きょうがくこうです。この学校の教育きょういく制度せいどは、ケンブリッジ(Cambridge IGCSE)という名称めいしょう義務ぎむ教育きょういく修了しゅうりょう資格しかく試験しけんおよびICSE (Indian Certificate of Secondary Education)という名称めいしょう教育きょういく委員会いいんかいしたがっています。この学校には、小中学校クラスのほか、幼稚ようち園クラスがあります。生徒せいと数はやく3,000人で、教師きょうし数はやく200人です。インド国内の一般的いっぱんてきな学校と同様どうように、この学校の学年は4月にはじまって3月にわります。小中学校クラスの時間わりは午前8時10分から午後0時10分まで、幼稚ようち園クラスでは午後0時15分から午後3時45分まで、となっています。

(写真1)キャンパスの様子
ユーロ・スクール・アイロリのキャンパス

 この学校のキャンパスの敷地しきち面積めんせきは2.8エーカー(やく11,331平方へいほうメートル)です。キャンパス内には、多目的たもくてき校庭こうてい、サッカー場、バレーボールコート、テニスコート、図書館としょかん、ハイテク実験じっけん室、体育たいいく室、スケートリンク、図工室などがあり、同校では英語えいご、数学、理科などだけでなく、体育たいいく、音楽、図工などの教育きょういくにも力を入れています。

実習室などの様子
音楽室(左)、コンピュータ実習じっしゅう室(中央ちゅうおう)、理科実験じっけん室(右)

 この学校の時間わりは週に45時限じげんとなっており、かくクラスの生徒せいと数はやく30人です。この学校では、英語えいご必修ひっしゅうだい一外国語であり、英語えいご授業じゅぎょうが行われています。授業じゅぎょう科目としては、算数(数学)、理科、社会科学、地理、歴史れきし、コンピュータ実習じっしゅうなどがあります。また、ヒンディー語と、この学校が所在しょざいするインド・マハーラーシュトラしゅうの公用語であるマラーティー語は必修科目ひっしゅうかもくです。この学校の制服せいふくは青白色です。生徒せいとは家から弁当べんとう持参じさんします。生徒せいとの多くが学校の近辺きんぺんみ、スクール・バス、家族かぞくの自家用車でのおくむかえ、または公共こうきょう交通機関きかん利用りようして通学しています。毎年、インドの正月であるディワリ(Diwali)の時期じきやクリスマスの時期じきには、生徒せいとにとって長い休みがあります。この長い休みの時期じきに、家族かぞく旅行りょこうをしたり、おじいさん、おばあさんの家へ行ったりすることが多いようです。下校後に学習塾がくしゅうじゅくに通う生徒せいとはほとんどいません。

授業風景
授業じゅぎょう風景ふうけい

 また、この学校では、校外授業じゅぎょう一部いちぶとして、生徒せいと歴史的れきしてきまたは環境的かんきょうてき興味深きょうみぶかいインド国内・海外各地かくちでの校外授業じゅぎょう参加さんかさせています。これまでのおも訪問ほうもん国は、スリランカ、シンガポールおよび米国で、米国では航空こうくう宇宙うちゅうきょくNASA)を訪問ほうもんしたそうです。

       

日本語教育きょういくと日本とのかかわり

 この学校は、課外かがい授業じゅぎょうとして、日本語の授業じゅぎょうを2016年にはじめて導入どうにゅうしました。この授業じゅぎょうでは初級しょきゅう日本語を学びます。さだめられた授業じゅぎょう時間数の学習がくしゅうえた生徒せいとは、日本語能力のうりょく試験しけん(JLPT)を受験じゅけんします。この課外かがい授業じゅぎょう担当たんとうするインド人の日本語の先生方によると、日本語を学んでいる生徒せいとの間では、日本にたいする認知にんちきわめて高いとのことです。

(写真1)授業クラスの様子
日本語課外かがい授業じゅぎょうクラス風景ふうけい(左・中央ちゅうおう) 日本語を学ぶ生徒せいとと日本語の先生(右)

 生徒せいとに日本について質問しつもんしたところ、「勤勉きんべんさむらいの国」、「さい先端せんたん技術ぎじゅつの国」、「独特どくとく多彩たさい文化ぶんかった国」、「親切で紳士的しんしてきな国」、「中国とているようでちがう国」、「地震じしんがいが多い国」、「の国」などさまざまな印象いんしょうっていました。日本の文化ぶんか技術ぎじゅつそして料理りょうり生徒せいとにとって魅力みりょくかんじるテーマだそうです。日本のアニメ、漫画まんが、J-POPといった日本のポップ・カルチャーも生徒せいとにとって大のお気に入りだそうです。

生徒の回答
日本はどんな国ですか?(生徒せいとの回答)

(2017年5月)