カナダ
(Canada)
カナダにある学校を見てみよう!
バンクーバー編
カナダの教育制度はどうなっているんだろう?
カナダは10州3準州から成る連邦国家です。教育制度は完全な地方自治制で、カナダ連邦政府には教育省はなく、各州の教育省によって管理・運営されています。
バンクーバーはカナダの西の端にある街で、カナダの中で一番日本の近くに位置しています。
バンクーバーのあるブリティッシュ・コロンビア州では、5歳から16歳までを義務教育期間としていて、公立であれば無料で教育を受けることができます。今回は、83年の歴史を持つレンフリュー小学校をご紹介します。
レンフリュー小学校
バンクーバーは、カナダ人だけでなく、アジアやヨーロッパなどの様々な国からの移民が多く暮らす多文化社会です。街を歩くと色々な国の言葉が飛び交っているのを聞くことができます。レンフリュー小学校にも、カナダ人だけでなくアジア系やヨーロッパ系など、様々な国籍の児童が通っています。学校のモットーは、“自分を大切にする”、“他人を大切にする”、そして“周りにあるものや環境を大切にする”です。お互いを尊重し合いながら、多民族が共に暮らす社会で必要な、教養やコミュニケーション能力を養うことに重点を置いています。

校庭で雪だるまを作る児童たち
現在、402名の児童がレンフリュー小学校に通い、20名の教員と22名の職員と共に勉強しています。ほとんどの児童が、学校周辺に住んでいるため歩いて通学をします。83年の歴史を持つこの学校には、このエリアに住む住人が、祖父母の代から通っているということもしばしば。ほんの少数の児童が、両親に送り迎えをしてもらって通学しています。

カナダの先住民
ファースト・ネーションについても学びます
1学年1~2クラスあり、1つのクラスには、18名~35名の児童がいます。授業は英語で行われ、カナダのもう1つの公用語であるフランス語のクラスも必修科目として含まれています。レンフリュー小学校では、1つのクラスのおおよそ半分の児童の母国語が、英語ではありません。保護者も含め、言葉の壁のためにコミュニケーションがうまく取れなかったり、学校活動へ参加をしない人が出ることを防ぐため、放課後の活動として、近くの高校生ボランティアによる課外活動が行われています。プログラムの中には、外国語のプログラムも組まれており、児童や保護者が、うまくコミュニケーションをとれるようサポートし、学校運営がスムーズにできるよう、様々なプログラムが組まれています。

学校行事には多くの保護者が参加します
バンクーバーでの学生生活
レンフリュー小学校には、大きなサッカー場や芝生の校庭、ジムに図書館、コンピュータールームなどの施設が充実しているので、放課後はサッカーなどの運動や、音楽隊やコーラスグループの練習をしたり、冬には雪だるまを作ったり、ビデオゲームをするなど、放課後の時間を利用しての活動が盛んだそうです。

放課後、児童で賑わう校庭
“カナダ”と聞くと、紅葉やオーロラ、スキーをイメージする人が多いと思いますが、バンクーバーも、自然があふれ、街中には公園が点在し、すぐ近くに山や湖がたくさんあります。カナダの学校は、9月から始まり、6月に終わるので、6月から8月までの長い夏休みや、冬休みには、家族とキャンプに出かけたり、スキーや雪遊びをしたりアクティブに過ごす児童が多いようです。

学校イベントの様子
バンクーバーでは、日本食レストランもたくさんあり、本屋では日本の漫画も売られているなど、日本のポップカルチャーが人気です。児童の皆さんに日本の印象を聞いたところ、やはりドラゴンボールやナルトなどの日本の漫画やアニメ、日本食がとても人気で、着物や日本語に興味を持つ児童も多くいました。

みんなで楽しく勉強しています
バンクーバー総領事館が行っているタッチ・オブ・ジャパンという日本文化を紹介する行事で総領事館の館員が、レンフリュー小学校を訪れ、日本の“踊りと琴”について紹介しました。児童の皆さんも浴衣の着付けをして東京音頭をみんなで踊ったりして、とても好評でした。
学校の様子を見てみよう!