安倍総理大臣

平成25年10月9日
(写真提供:内閣広報室)
(写真提供:内閣広報室)

 10月9日(水曜日)午前9時頃(現地時間)から約25分間,安倍晋三内閣総理大臣は,ASEAN関連首脳会議出席のために訪問中のブルネイ(注:総理就任以来ASEANで8か国目の訪問となる)において,ハサナル・ボルキア・ブルネイ国王との間で日・ブルネイ首脳会談を行ったところ,概要は以下のとおりです。なお,ボルキア国王の趣味がバドミントンであることから,安倍総理から,日本メーカーのラケットを贈呈しました。

1 冒頭

 安倍総理から,ボルキア国王には5月に訪日いただいたが,今度はブルネイを訪問できて喜ばしい,日・ASEAN友好協力40周年という重要な年における国王陛下の御尽力とリーダーシップに感謝しており,12月の日・ASEAN特別首脳会議の機会に国王陛下を日本にお迎えすることを楽しみにしている旨を表明しました。これに対し,ボルキア国王からは,ブルネイ訪問に対する歓迎の意が示されるとともに,12月の日・ASEAN特別首脳会議を楽しみにしている旨述べました。

2 二国間関係

(1)経済面においては,安倍総理から,ブルネイからの長年にわたる液化天然ガス(LNG)の安定供給に謝意を表明し,今後も安定供給をお願いしたい旨述べるとともに,ブルネイが進める産業多角化及び雇用創出に貢献し,再生可能エネルギーや省エネルギー分野でも日本の技術を活かした協力を進めたい旨を述べました。ボルキア国王からは,エネルギー面での協力を含め,日本との良好な経済関係を引き続き強化したい旨述べました。

(2)人的交流については,安倍総理から「JENESYS2.0」の下でブルネイからも多くの青少年を招へいしたい旨述べ,両首脳は,来年の両国外交関係樹立30周年を共に祝うべく,様々なレベルで両国の交流を進めていくことで一致しました。

(3)また,安倍総理から,ブルネイによる日本産品の輸入規制の見直し(注)について歓迎の意を示すと共に,日本の食産品が更に普及するよう今後も協力をお願いしたい旨を述べました。

(注)福島等8都県の産品を輸入停止としていた従前の措置が,10月2日付で福島県の産品のみの輸入停止へと緩和された。

3 地域情勢・国際情勢

(1)安倍総理から,本年のASEAN議長国としてのボルキア国王の努力に敬意を表するとともに,今次ASEAN関連首脳会議の成功に向けても助力を惜しまない旨を述べました。また,南シナ海をめぐる問題については,安倍総理から,全ての関係国が関連国際法を遵守し,一方的な行動を慎むべきとの日本の基本的立場につき述べるとともに,ASEANの一体性が重要である旨を指摘し,地域の平和と安定のため,今後も両国で連携していくことを確認しました。さらに,両首脳は,12月の日・ASEAN特別首脳会議の成功に向けて,共同議長として今後も緊密に連携していくことで一致しました。

(2)総理より,北朝鮮との関係について,安倍政権として拉致問題の解決を重視しているとして,引き続きの理解と協力を求めたのに対し,ボルキア国王から,日本にとっての拉致問題の重要性は理解しているとして,引き続き協力していく意向が表明されました。


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