その他

平成25年9月7日

 9月7日午後4時頃から約1時間,当地を訪問中の高村正彦総理特使はジャヴァード・ザリーフ外相と意見交換を行ったところ,概要以下のとおり。

1.日イラン関係

(1)ザリーフ外相より,「貴特使は,日本とイランとの両国関係に大変な貢献をなされてきており,お会いできて光栄である。貴特使が建設的役割を続けてくださることを是非期待したい。ローハニ大統領は,貴特使と何度もお会いした良い思い出を有していると聞いており,明日お会いできることを楽しみにしている。」と述べた。

(2)これに対し,高村総理特使より,「外相の就任をお祝いしたい。ローハニ新政権に対する国際社会の期待は高い。日本とイランとは伝統的な友好関係にあり,これを継続し,さらに発展させたく,安倍総理から特使として派遣された。」,「岸田外務大臣ともぜひ会っていただきたい。」と述べた。

(3)ザリーフ外相より,さらに,「イラン国民は,ローハニ大統領を選出することにより,国際社会と建設的な関係を築くことを希望している。」,「イランの友人である貴特使との本日及び明日の会談を新たな出発点として,両国関係の更なる発展を期待したい。」,「岸田外務大臣と近いうちにお会いできることを楽しみにしている」と述べた。

2.イランの核問題

(1)ザリーフ外相より,「自分は,昨日6日,核交渉に関する責任者に新たに指名された。国際社会との建設的な話し合いの中で,この問題を解決し,イラン国民に課されている制裁の問題を解決したい。この観点から,イランの友人である日本に,協力頂けることを期待したい。」と述べた。

(2)高村総理特使より,「核問題については,イランによるアプローチの見直しが不可欠であり,EU3+3との交渉でも,IAEAとの交渉でも,イラン側から柔軟性を発揮してほしい。」,と述べた。

(3)ザリーフ外相より,さらに,「核の問題を,各国と協力して解決することが重要で,交渉により解決したい。」,「核問題を解決したいイラン国民は,ローハニ大統領を選出した。」,「イラン国民は核の平和的利用の権利を持つ。」と述べた。

(4)さらに,高村総理特使より,「イラン側が透明性を確保し,信頼醸成の措置をとることにより,イランは核の平和的利用の権利を持つ。そうなれば,イランと国際社会の双方が利益を得る。交渉により解決することが重要である。」と述べたところ,ザリーフ外相より,「まさにそのとおりであり,その道しかない。」,「貴特使を信頼し,日本の役割を期待して,交渉に参加していきたい。」と述べた。

3.シリア情勢

(1)高村総理特使より,「シリアで二度と化学兵器が用いられることのないよう,また,シリアの人々の人道状況が改善されるよう,イランの建設的な役割を強く期待する。」と述べた。

(2)これに対し,ザリーフ外相より,「イランとしても,全力を挙げて,シリア情勢が平和的に解決されるよう努力する。」と述べた。


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