岸田外務大臣

平成25年9月6日

 IOC総会出席のためにアルゼンチンを訪問中の岸田文雄外務大臣は,日本時間6日午前3時(現地時間5日午後3時)から約25分間,英国のウィリアム・ヘーグ外務・英連邦大臣(Rt Hon William Hague, Secretary of State for Foreign and Commonwealth Affairs of the United Kingdom)との間で,電話会談を行ったところ,概要以下のとおりです。

1.冒頭

(1)岸田大臣から,昨日キャメロン首相から安倍総理に,日英が一緒になって有志国に対しシリアへの人道支援を呼びかけようとの御提案を頂いた,まず日本に声をかけていただいたことに感謝したいと述べました。

(2)これに対してヘーグ外相から,サンクトペテルブルクで開催中のG20サミットの機会に,シリアへの人道支援について各国首脳で合意を形成したい,そのために日本との連携を極めて重視している旨述べました。

2.シリア

(1)岸田大臣から,概要以下の点を述べました。

ア. シリアにおいて化学兵器が使用された可能性は極めて高いと認識している。化学兵器の使用は人道上いかなる場合でも許されない。

イ. 人道支援については,自分も7月にシリア難民のキャンプを視察し,この問題に取り組む決意を新たにした。今後とも,英国を始めとする国際社会と連携し,難民支援や周辺国支援に一層積極的に取り組んでいく考えである。日本は人道支援分野で英国としっかり足並みを揃えていきたい。

ウ. シリアにおける暴力の停止と政治対話の開始のためにも,国際社会の一致した協力が不可欠である。

(2)これに対して,ヘーグ外相からは,概要以下の発言がありました。

ア. キャメロン首相が安倍総理に対して述べたように,英国は,シリアへの人道支援において,日本との連携を極めて重視している。

イ. 日本と英国は,シリア支援において同じ方向に向いて協働しており,シリアの安定化のために,互いの連携・情報共有を密にしていきたい。

3.最後に,両外相は,G20が開かれているサンクトペテルベルクで,日英両国が,シリア問題について,足並みをそろえて対処していくことを改めて確認しました。


岸田外務大臣へ戻る