岸田外務大臣
岸田外務大臣とヌニェス・パナマ外務大臣の会談(概要)
平成25年5月2日




5月2日(木曜日),岸田文雄外務大臣は,パナマ外務省において,フェルナンド・ヌニェス・ファブレガ・パナマ共和国外務大臣(H.E. Mr. Fernando Núñez Fábrega, Minister of Foreign Affairs of the Republic of Panama)との間で,午前10時10分から約50分に亘り日パナマ外相会談を行い,また,パナマ運河ミラフローレス・ビジター・センターにおいて,午後12時30分から約1時間30分に亘り昼食会を行ったところ,概要は以下のとおりです。
- 岸田大臣より,我が国外務大臣として初のパナマ訪問の機会に,昨年10月に合意された二国間政策協議を外相レベルで実施できることは喜ばしい旨述べました。また,岸田大臣より,我が国がパナマ運河の第4位の利用国であり,海運,通商の面でパナマと緊密な関係を維持してきたことを強調しつつ,昨年のマルティネリ大統領訪日の成果をフォローすることを通じて両国関係の一層の深化につなげたいと述べました。これに対しヌニェス外務大臣は,日本より初めての外相訪問を歓迎するとともに,2012年10月のマルティネリ大統領訪日で深まった二国間関係を更に強化したいと述べました。
- 岸田大臣より,昨年10月の首脳会談でマルティネリ大統領から要請のあった「パナマ首都圏都市交通3号線整備計画」に関する円借款の活用の可能性を検討するため,JICAによる協力準備調査の実施を決定したことを伝えました。これに対しヌニェス外務大臣からは,3号線計画はパナマ首都圏の交通事情改善にとって極めて重要なプロジェクトであると述べました。両外相は,引き続き,両国の専門家レベルで協議をしていくことで一致しました。
- 岸田大臣より,運河の拡張には我が国産業界も注目しており,海運業界と運河庁との対話の促進が重要であることを強調しつつ,海事分野における更なる関係強化を図っていきたい旨述べました。これに対しヌニェス外務大臣からは,パナマ運河庁が利用者の声に耳を傾けつつ,運河の運営を行うことは重要であり,近々,パナマ運河庁と利用者との対話が開催されると聞いていると述べました。
- 岸田大臣より,パナマの安定した経済成長と中南米のハブとしての機能を背景に,今後進出する日本企業が増える可能性があることを踏まえ,ビジネス環境整備を一層進めていただきたいと述べました。これに対しヌニェス外務大臣からは,最大限協力したいと述べました。
- 岸田大臣より,本年パナマで「太平洋発見」500周年事業が行われるのに合わせ,本年6月に海上自衛隊練習艦隊がパナマに寄港することを決定している旨紹介しました。これに対しヌニェス外務大臣は,練習艦隊の寄港を歓迎すると述べました。
- 岸田大臣より,我が国が中南米における地域機構との協力を重視していることを述べつつ,太平洋同盟を通じた関係強化,日・中米関係の増進等について述べました。これに対しヌニェス外務大臣は,太平洋同盟についての情報交換を引き続き行っていきたい旨述べるとともに、日・中米「対話と協力」フォーラム開催に向けて協力していきたいと述べました。
- この他,双方は,国際協力,安保理改革を含む国際場裡における協力や地域情勢についても意見交換を行いました。