安倍総理大臣

平成25年6月2日
安倍総理大臣への潘基文国際連合事務総長の表敬 (写真提供:内閣広報室)
本2日午前8時40分から約20分間,安倍晋三内閣総理大臣は,潘基文(パン・ギムン)国際連合事務総長による表敬を受けたところ,概要は以下のとおりです。
 
1 冒頭,安倍総理から,国際社会の平和と発展のために国連が果たす役割を評価した上で,「日本政府が重視している安保理改革を含む国連改革に向けた潘基文事務総長のイニシアティブに期待する」と述べました。これに対し,潘基文事務総長は,「TICADVはアフリカ諸国だけでなく国連の目標にも貢献するものであり,win-winのヴィジョンを国際社会に示してアフリカ諸国に希望を与えている」と述べながら,TICADV開催への深甚なる感謝の意を表明しました。
 
2 潘基文事務総長から,国連に対する日本の財政的貢献への感謝とともに,国連南スーダン共和国ミッション(UNMISS)等のPKOでの日本の活動への評価が伝えられたのに対し,安倍総理は,UNMISSについて,日本政府が施設部隊の活動地域の拡大を決定したことに言及し,日本政府として今後もPKOに積極的に貢献していく考えであると述べました。
 
3 安倍総理と潘基文事務総長は,北朝鮮の核・ミサイル問題に関し,北朝鮮の核保有を認めることはできない,安保理決議を誠実かつ完全に実施すべきとのメッセージを送り続けるべきとの認識で一致しました。また,拉致問題では,安倍総理から現政権のうちに拉致問題を解決する決意を伝えた上で潘基文事務総長に協力を要請し,潘基文事務総長から日本の立場への理解と支持が得られました。さらに,安倍総理から,日中韓を始めとする北東アジア情勢について,日本の基本政策は対話の窓口を開けておくというものであると述べました。
 
4 安倍総理から,シリア情勢の悪化への懸念を表明し,第2回目のジュネーブ会議の開催に向けて国連と協力し,シリア問題の解決のために貢献して,潘基文事務総長を支えていきたいと述べました。
 
5 安倍総理から,「人間の安全保障はMDGsの取組やポスト2015年開発アジェンダ策定の鍵となる概念であり,TICADV横浜宣言でも力強いメッセージを出す予定である」と述べた上で,国連による実践強化に向けた潘基文事務総長の指導力への期待を表明しました。 
 
6 最後に,安倍総理から潘基文事務総長に対し,国連における日本人職員の増強を要請し,潘基文事務総長から,「9月の国連総会で安倍総理に会えることを楽しみしている」との発言があって,表敬が終了しました。
 

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