安倍総理大臣
日・ポーランド首脳会談(概要)
平成25年6月17日
6月16日(日曜日),ポーランドを訪問中の安倍晋三内閣総理大臣は,ドナルド・トゥスク・ポーランド共和国首相(H.E.Mr.Donald Tusk, Prime Minister of the Republic of Poland)と首脳会談(午前10時30分過ぎから11時15分まで)及びワーキングランチ(午前11時40分から12時25分まで)を行ったところ,概要は以下のとおりです。
1.二国間関係
(政治・防衛交流)
(1)冒頭,安倍総理から,日本の総理大臣として10年ぶりにポーランドを訪問できたことは喜ばしい,民主主義,自由,人権等の基本的価値を共有する中・東欧の雄たるポーランドとの間であらゆる分野で協力していきたい旨述べました。トゥスク首相から,安倍総理のポーランド訪問に対する歓迎の言葉があり,伝統的な両国関係の更なる発展に向け,安倍総理と協働したい旨述べました。
(2)両首脳は,歴史上一度も対立関係に立ったことのない両国間で防衛協力を強化することで一致しました。8月には,海上自衛隊の練習艦隊が初めてポーランドに寄航することについて,トゥスク首相から歓迎の意思の表明があり,両国間で防衛協力の連携を図ることを確認しました。また,今秋には,初となる防衛当局間協議を開催することで合意しました。
(経済関係)
(1)安倍総理から,V4+日本首脳会談の開催に至るトゥスク首相のイニシアティブへの感謝を表明しました。トゥスク首相から,安倍総理は勇気ある経済改革を実施していると賞賛し,アベノミクスの展開に着目していると述べた上で,ポーランドも安定して経済が発展し,東欧における金融経済の中心となりつつある,日本とポーランドがより安定した,バランスのとれたパートナーとなっていくことを期待し,日本との関係を重視していきたい旨述べました。
(2)また,エネルギー分野について,トゥスク首相より,原発,再生エネルギー,スマートグリッド等の分野での協力を進めていきたい旨述べ,石炭依存度の割合が高いポーランドにおいては,クリーンコール技術に対する関心が高く,技術力の高い我が国との共同研究への期待が表明されました。
(3)両首脳は,良好な二国間経済関係を更に強化していく観点からも,現在交渉中の日EU・EPAの早期交渉妥結に向け協力していくことを確認しました。
(交流促進)
(1)両首脳は,ポーランドにおける日本の伝統文化に対する関心の高さや世界的に著名なデザイナーであるコシノジュンコ氏の協力で6月15日(土)に行われた日本食に関するレセプションに言及しつつ,国民間の一層の交流促進の重要性を確認しました。また,両首脳は,2014年の日本美術技術博物館開設20周年及び「V4+日本」交流年は,大変良い契機であり,互いに機運を盛り上げていくことで一致しました。
(2)この観点から,両首脳は,日・ポーランド間の直行便の就航が交流促進を更に深めていくことを期待するとともに,現在交渉中のワーキング・ホリデー制度の早期導入に向け,交渉を加速化することで一致しました。
1.二国間関係
(政治・防衛交流)
(1)冒頭,安倍総理から,日本の総理大臣として10年ぶりにポーランドを訪問できたことは喜ばしい,民主主義,自由,人権等の基本的価値を共有する中・東欧の雄たるポーランドとの間であらゆる分野で協力していきたい旨述べました。トゥスク首相から,安倍総理のポーランド訪問に対する歓迎の言葉があり,伝統的な両国関係の更なる発展に向け,安倍総理と協働したい旨述べました。
(2)両首脳は,歴史上一度も対立関係に立ったことのない両国間で防衛協力を強化することで一致しました。8月には,海上自衛隊の練習艦隊が初めてポーランドに寄航することについて,トゥスク首相から歓迎の意思の表明があり,両国間で防衛協力の連携を図ることを確認しました。また,今秋には,初となる防衛当局間協議を開催することで合意しました。
(経済関係)
(1)安倍総理から,V4+日本首脳会談の開催に至るトゥスク首相のイニシアティブへの感謝を表明しました。トゥスク首相から,安倍総理は勇気ある経済改革を実施していると賞賛し,アベノミクスの展開に着目していると述べた上で,ポーランドも安定して経済が発展し,東欧における金融経済の中心となりつつある,日本とポーランドがより安定した,バランスのとれたパートナーとなっていくことを期待し,日本との関係を重視していきたい旨述べました。
(2)また,エネルギー分野について,トゥスク首相より,原発,再生エネルギー,スマートグリッド等の分野での協力を進めていきたい旨述べ,石炭依存度の割合が高いポーランドにおいては,クリーンコール技術に対する関心が高く,技術力の高い我が国との共同研究への期待が表明されました。
(3)両首脳は,良好な二国間経済関係を更に強化していく観点からも,現在交渉中の日EU・EPAの早期交渉妥結に向け協力していくことを確認しました。
(交流促進)
(1)両首脳は,ポーランドにおける日本の伝統文化に対する関心の高さや世界的に著名なデザイナーであるコシノジュンコ氏の協力で6月15日(土)に行われた日本食に関するレセプションに言及しつつ,国民間の一層の交流促進の重要性を確認しました。また,両首脳は,2014年の日本美術技術博物館開設20周年及び「V4+日本」交流年は,大変良い契機であり,互いに機運を盛り上げていくことで一致しました。
(2)この観点から,両首脳は,日・ポーランド間の直行便の就航が交流促進を更に深めていくことを期待するとともに,現在交渉中のワーキング・ホリデー制度の早期導入に向け,交渉を加速化することで一致しました。
2.東方パートナーシップ
(1) 安倍総理より,東方パートナーシップ対象国の民主化・市場経済化は,同地域のみならず世界の安定に不可欠と考えており,トゥスク・ポーランド首相の同分野におけるリーダーシップを評価する旨述べました。
(2) トゥスク首相より,日本の東方パートナーシップ対象国への関与を歓迎する旨の発言がありました。
(3) 両首脳は同分野において今後も両国が協力していくことで一致しました。
3.国連安保理改革
両首脳は安保理改革の必要性で一致しました。この関連で,トゥスク首相より,日本の常任理事国入りを支持するとの発言がありました。
4.地域情勢
(1)両首脳は,両国が関心を有する地域情勢について意見交換を行いました。この関連で,北朝鮮に対し,核保有を断じて認めない,挑発行為を行わず,一連の安保理決議を誠実かつ完全に実施すべきとの強いメッセージを送り続ける必要があるとの認識で一致しました。また,安倍総理は,拉致問題解決に向けた強い決意を表明し,トゥスク首相より,日本の立場を支持する旨の発言がありました。
(2)トゥスク首相より,アフガニスタンの民生支援に関し,日本の経験から学びたいとの発言があり,これに対して安倍総理より,昨年のアフガニスタン東京会合にも言及しつつ,今後両国間で協議していきたい旨応答しました。