国際法
山田外務大臣政務官とペク国際海洋法裁判所所長との夕食会
平成31年2月14日
2月13日,山田賢司外務大臣政務官は,外務省の招待により訪日中のペク・ジンヒョン国際海洋法裁判所所長(Dr. Paik Jin-Hyun, President, International Tribunal for the Law of the Sea (ITLOS))を迎えて夕食会を主催し,意見交換を行ったところ,概要は以下のとおりです。
- 山田政務官から,日本として,今後も様々な形でITLOSを支援していくとともに海における法の支配の促進に対する取組を継続していく旨述べました。また,日本政府は,取組の一環として,アジア地域における海上法執行能力向上のための支援等を行っていることを紹介しました。
- ペク所長から,今回の招待に対する謝意が表されるとともに,国際法分野における能力構築の重要性につき同意が示されました。この関連で,同所長から,日本政府が実施している海上法執行能力向上のための支援のみならず,ITLOSが行っている能力構築支援に対する日本財団の貢献も含め,日本が海における法の支配の推進のために主導力を発揮していることに対し,謝意が表されました。
- この他,海洋における法秩序の維持・強化のためにITLOSが果たすべき役割やその基盤となる国連海洋法条約の重要性等について活発な議論が行われました。
(参考)国際海洋法裁判所(ITLOS)
- ITLOSは,国連海洋法条約に基づき,1996年にドイツ・ハンブルクに設立。柳井俊二判事(元駐米大使)は,2005年からITLOS判事を務めている。
- 日本がITLOSに付託された事案の当事者となった事件としては,日本の調査漁獲を巡るみなみまぐろ事件(1999年)並びにロシアによる日本漁船の釈放を求めた第88豊進丸事件及び第53富丸事件(ともに2007年)がある。