人道支援

平成26年12月24日
栄養不良と診断されたエッサちゃんと祖母ヤボムさん。 (写真:WFP提供)
国連WFPによる栄養強化食品の配布。 (写真:WFP提供)
シエラレオネ西部ウォータールーに到着した国連WFPの食糧と焼家直絵 国連WFPシエラレオネ事務所副代表。 (写真:WFP提供)

 世界には発育阻害に苦しむ子どもが1億6,500万人いるとされています。サハラ砂漠以南のアフリカでは5歳未満の子どもの4割が発育阻害です(2014年8月時点。)。

 日本政府は、2013年にシエラレオネでの国連WFPの栄養強化活動への支援を開始しました。日本からの拠出金を活用し、国連WFPは、シエラレオネ保健省や国際協力機構(JICA)と協力し、保健所で働く人に対して研修を実施しています。栄養不良の診断法、栄養強化食品の保管や配布などについて学ぶ講座で、保健従事者の能力を向上させて、栄養状態の改善を図っています。

 また、日本からの支援は、妊産婦や乳幼児35,000人を対象とした栄養強化食品の配布にも活用されています。生後6か月で重度の栄養不良と診断されたエッサちゃんは、国連WFPの栄養強化食品を食べ始めてから回復に向かい、1歳になるまでに栄養不良を脱することができました。エッサちゃんの祖母ヤボムさんは「国連WFPと日本からの支援がなければ、今頃エッサは生きていなかったかもしれません」と話しています。

 日本政府からの拠出金は、エボラ出血熱の患者に向けた緊急食糧支援にも使われています。

 焼家直絵 国連WFPシエラレオネ事務所副代表は、「日本の御支援により、JICAとの栄養改善に向けた連携や、栄養不良にある女性や女児の栄養強化を行い、またジェンダーに配慮し、栄養に関する理解を両親(男女)共に深める成果を上げることができました。エボラ緊急食糧支援にもいち早く御対応頂きまして、感謝しております。」と話しています。

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