科学技術

令和6年5月27日
小谷東北大学理事・副学長(外務大臣次席科学技術顧問)
田中JICA理事長

 5月9日~10日、国連本部にて、第9回SDGsのための科学技術イノベーション(STI)に関するマルチ・ステークホルダー・フォーラム(以下、STIフォーラム)が開催されたところ、概要は以下のとおりです。

  1. 今次フォーラムでは、約10か国の政府代表が閣僚セッションで発言したほか、公式セッションに大学教授、研究者、技術者、国際機関、市民団体代表、企業など多様なステークホルダーが登壇し、多数のサイドイベントも開催されました。デンマーク大使兼国連常駐代表のクリスティーナ・マルクス・ラッセン閣下とセントビンセント・グレナディーン諸島大使兼国連常駐代表のインガ・ロンダ・キング閣下の二人が共同議長を務め、全体の議論をリードしました。
  2. 今次フォーラムのテーマは、「2030アジェンダを強化し、複数の危機の時代における貧困を撲滅するための科学、技術、イノベーション(Science, technology and innovation for reinforcing the 2030 Agenda and eradicating poverty in times of multiple crises)」であり、特にゴール1(貧困)、2(飢餓)、13(気候変動)、16(平和)および17(パートナーシップ)を中心としたSDGsの達成に向けたSTIの役割が議論されました。なお、この5つのゴールは本年の国連ハイレベル政治フォーラム(HLPF)でのレビュー対象分野です。
  3. 今次フォーラムでは、国連「10人委員会」のメンバーである小谷元子東北大学理事・副学長(外務大臣次席科学技術顧問)がテーマ別セッション3(貧困と飢餓撲滅のための科学技術イノベーションの架け橋)に登壇し、人口増加や高齢化を踏まえた農業食品分野における課題とSTIを活用した日本の取組について発言しました。また、田中明彦JICA理事長がテーマ別セッション1(全ての地域におけるSDGs関連の研究とイノベーションのためのさらなる効果的な資金と能力)に登壇し、パートナーシップとイノベーションを促進するための「開発におけるSTI」を推進すべきであると発言しました。

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