報道発表
小谷元子東北大学理事・副学長の国連「10人委員会」メンバーへの選出
2月20日(現地時間同日)、国連は、持続可能な開発目標(SDGs)の達成に向けて科学技術イノベーション(STI)の観点から議論を行う「STIフォーラム」に対して助言等を行う国連「10人委員会」のメンバーを発表し、小谷元子東北大学理事・副学長が選出されました。
我が国としては、アントニオ・グテーレス国連事務総長が、同委員会設立以来3人目となる日本人の委員として、小谷理事を選出したことを歓迎すると共に、科学分野で国際的にも顕著な実績を積んでこられた小谷理事の知見が、SDGs達成に向けたSTIの活用に関する議論の更なる進展に繋がることを期待します。なお、これまで同委員会の委員として、中村道治・科学技術振興機構(JST)名誉理事長、次に、川合眞紀自然科学研究機構長が、それぞれ活躍されました。
(1)2015年9月に国連で採択された持続可能な開発のための2030アジェンダにより、SDGsの実施を促進するため、技術円滑化メカニズム(TFM:Technology Facilitation Mechanism:ア 持続可能な開発目標(SDGs)のための科学技術イノベーション(STI)に関する国連機関間タスクチーム(以下、IATT)、イ SDGsのためのSTIに関するマルチステークホルダーのフォーラム(以下、STIフォーラム)及びウ オンライン・プラットフォーム)が立ち上げられた。
(2)「10人委員会」(世界各国の市民社会、民間セクター、科学界から構成され、事務総長により任命される。任期は2年)は、同委員会はIATTに対し、STIフォーラムの準備、STIフォーラムのサマリー作成、ハイレベル政治フォーラムへのブリーフィング等において、見解、指導、助言を与える。日本からはこれまで中村科学技術振興機構名誉理事長が2018年から2021年5月まで、川合自然科学研究機構長が2023年11月まで、国連10人委員として、STI for SDGsロードマップ策定を中心に、活発に貢献してきた。
STIフォーラムは、年1回、政府、科学者、イノベーター、起業家、市民社会等の様々なステークホルダーが、持続可能な開発の実施を巡るSTI協力について議論する場。これまで2016年から8回実施されている。
2004年から東北大学大学院理学研究科数学専攻教授を、2012年から同大学原子分子材料科学高等研究機構長を務めた後、2020年に同大学理事・副学長に就任。2022年に外務大臣次席科学技術顧問に就任。