国連外交
アンソニー・レーク国連児童基金(UNICEF)事務局長の岸外務副大臣表敬
平成29年5月15日
5月12日(金曜日)14時から約30分間,岸信夫外務副大臣は,来日中のアンソニー・レーク国連児童基金(UNICEF)事務局長の表敬を受けたところ,やり取りの概要は以下のとおりです。
- 冒頭,岸副大臣から,UNICEFは,日本の外交・援助政策上の重要なパートナーであり,子どもたちへの支援を通じて地球規模の課題に取り組むUNICEFの活動を高く評価する,紛争や自然災害等により,世界各地で多くの子どもたちが一層苛酷な状況に置かれる中,状況の改善に向け,UNICEFとの協力を一層強化していきたい旨述べました。
- また,岸副大臣から,持続可能な開発目標(SDGs)推進のため,次世代を担う若者や子どもにSDGsを広く周知し,理解してもらうことが重要であり,高い知名度と発信力に加え,若者や子どもに対して影響力を有するUNICEFと協力を強化していきたい旨述べました。
- これに対し,レーク事務局長から,日本との理想的なパートナーシップを嬉しく思う,日本が提唱する「人間の安全保障」の考え方は最も恵まれない子供たちへの支援を重視するUNICEFの理念と軌を一にするものであり,SDGsの推進,保健,乳幼児期の子どもの発達(Early Childhood Development=ECD)といった分野で今後も日本との協力をさらに進めていきたい旨述べました。
- 岸副大臣とレーク事務局長は,日本における子どもの状況や効率的な支援のあり方等についても意見交換を行い,協働して課題に取り組んでいくことを確認しました。
(参考1)アンソニー・レークUNICEF事務局長
米国政府,民間団体,大学等において多岐にわたる経歴を有する(2007年~2008年オバマ民主党大統領候補(当時)の外交政策アドバイザー)。2010年5月UNICEF事務局長就任。今回で6回目の来日。2011年6月及び2014年2月,宮城県の被災地を視察。
(参考2)持続可能な開発目標(SDGs)
2015年9月の国連総会で採択された,2030年までの国際開発目標。貧困,保健,ジェンダー,持続可能な生産と消費など,以下の17の「持続可能な開発目標」を掲げている。
目標:(1)貧困の撲滅,(2)飢餓の撲滅,(3)健康的な生活の確保,(4)質の高い教育,(5)ジェンダー平等,(6)水と衛生の利用,(7)近代的エネルギーへのアクセス,(8)経済成長と雇用,(9)強靱なインフラ・産業化・イノベーションの推進,(10)不平等の是正,(11)持続可能な都市,(12)持続可能な生産と消費,(13)気候変動対策,(14)海洋資源の保全,(15)陸上資源の保全,(16)平和の促進,(17)実施手段とパートナーシップの強化