国際法

令和6年9月19日

 8月26日から30日、外務省は、東京(国連大学)において、第2回「東京国際法セミナー」を開催しました。

1 目的

  1. アジア・アフリカの行政官等に実務者向けの国際法研修を提供し、国際法の知識を高め、交流を促進することにより「法の支配」に導かれた平和の実現に貢献する。
  2. 日本の弁護士や若手国際法研究者にも参加の門戸を開くことで日本における国際法分野の人材育成を図る。

3 結果概要(PDF)別ウィンドウで開く

  1. アジア・アフリカ諸国の行政官等32名(ボツワナ、ブルネイ、カンボジア、ジブチ、エジプト、ガーナ、イラク、ヨルダン、クウェート、キルギス、ラオス、マダガスカル、モーリシャス、モンゴル、モロッコ、パキスタン、カタール、サウジアラビア、ソロモン諸島、南アフリカ、スリランカ、タイ、東ティモール、トルクメニスタン、タンザニア、ベトナム、アジア・アフリカ法律諮問委員会(AALCO)【国籍:インド】、アフリカ連合委員会(AUC)【国籍:チュニジア】(含:日本の大学院で修士・博士課程に在学中のJICA長期研修員5名))に加え、日本の協賛法律事務所所属弁護士・若手国際法研究者等、計約90名がセミナーに参加しました。セミナー期間中、著名な外国人国際法専門家、日本人国際法学者等により、国際法実務で特に重要な各分野や国際裁判実務等について講義を実施しました。
  2. 8月26日の研修冒頭、今次セミナーの開催にあたって上川陽子外務大臣によるビデオメッセージを放映しました。
  3. セミナー初日にあたる8月26日、歓迎レセプションを国連大学で実施しました。
  4. 講義一覧(一部動画あり(英語)別ウィンドウで開く
    1. 「国際訟務」ポール・ライクラー 11KBW法律事務所弁護士
    2. 「英米法と大陸法の伝統が国際裁判及び仲裁に及ぼす影響」ジョアン・ドノヒュー 国際司法裁判所(ICJ)前所長
    3. 「国際刑事法・ICC」赤根智子 国際刑事裁判所(ICC)所長
    4. 「免除、外交・領事」フィリッパ・ウェッブ・キングス・カレッジ・ロンドン教授
    5. 法務省主催知的財産に関するランチセミナー 林いづみ弁護士知財ネット理事長
    6. 「法制度整備支援」 山内由光 国連アジア極東犯罪防止研究所所長、建元亮太法務省法務総合研究所国際協力部部長
    7. 「ビジネスと人権」レイチェル・デイビス シフト副所長・共同創立者
    8. 「投資体制及びISDSの改革」マカネ・モイーズ・ムベング ジュネーブ大学教授
    9. 「国際法と武力行使」ダポ・アカンデ オックスフォード大学教授、ILC委員
    10. 「ISDSの準備と参加」ベン・ジュラトビッチ エセックス法廷弁護士事務所勅選弁護士
    11. 「国家責任」濵本正太郎 京都大学教授
    12. パネルディスカッション「国際社会における法の支配―グローバルサウスからの視点」
    <パネリスト>
    エリカ・デ・ウェット グラーツ大学教授、ダポ・アカンデ オックスフォード大学教授、マカネ・モイーズ・ムベング ジュネーブ大学教授
    <モデレーター>
    濵本正太郎 京都大学教授
  5. 8月30日、修了式が実施され、外務大臣名の修了証書が修了者に手渡されました。
  6. 本件セミナーの関係団体は以下のとおりです。
    主催:
    外務省
    共催:
    日本弁護士連合会、国際法学会、法務省
    後援:
    国連大学、アジア・アフリカ法律諮問委員会(AALCO)
    協賛:
    TMI総合法律事務所、アンダーソン・毛利・友常法律事務所外国法共同事業、西村あさひ法律事務所・外国法共同事業、長島・大野・常松法律事務所、渥美坂井法律事務所・外国法共同事業、ベーカー&マッケンジー法律事務所(外国法共同事業)、シティユーワ法律事務所、弁護士法人北浜法律事務所、古賀総合法律事務所、森・濱田松本法律事務所、弁護士法人大江橋法律事務所、真和総合法律事務所、カクイ法律事務所、弁護士法人御堂筋法律事務所、白鳥法律事務所

4 国際法模擬裁判「アジア・カップ」の開催

 このセミナーの開催に当たっては、アジア諸国の学生を対象として、平成11年から毎年日本で開催している国際法全般を扱う模擬裁判の国際大会としては、アジア最大規模の国際法模擬裁判「アジア・カップ」も開催し、シンガポールからのチームが優勝しました。


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