ODAと地球規模の課題

平成25年9月24日

1.日程・場所

9月24日、米国・ニューヨーク

2.参加国

 23か国(日、米、英、仏、独、伊、加、露、中、印、韓、豪州、ポーランド(COP19議長国)、メキシコ、ブラジル、インドネシア、南ア、デンマーク、ノルウェー、ニュージーランド、ペルー(COP20議長国)、シンガポール、マーシャル諸島)、EU(リトアニア(議長国)及び欧州委員会(EC))、国連、及びADP共同議長が参加した。我が国からは、齋藤健環境大臣政務官、香川外務省地球規模課題審議官他が出席。)議長はキャロライン・アトキンソン米大統領府国家安全保障次席補佐官。

3.議論の概要

(1)MEFアクションアジェンダ
 米国より、「MEF建築物エネルギー効率性向上イニシアティブ」は2014年に行われる次回以降のMEFでの立ち上げを目指す、実効性のある取組とするために、各国首脳の関与が必要等説明した。
 ほとんどの参加国が、本イニシアティブを通じた各国のベストプラクティスの共有・推進に基本的に賛同した。一方で、途上国を中心に、各国の多様な状況を反映すべき、住宅供給の必要性と相反する、地方自治体や民間セクターの意見を反映させるべき等の意見が出された。結論として、事務的レベルのタスクフォースを設立し検討を進め、2014年春の次回MEFに報告した上で、首脳級のイニシアティブとしての立ち上げに向けたステップにつき決定を行うことが確認された。
 我が国よりは、世界の主要経済国が協力を進めることは、気候変動問題の解決に向けた重要なステップであるとしつつ、異なる事情の国もある中、効果的な取組となるよう本イニシアティブを今後とも推進していくことが必要である旨発言した。

(2)2020年以降の新枠組み
 新枠組みの主要な要素に関し、各国の緩和コミットメントを野心的なものとするための仕組み、締約国内での差異化のあり方、法的拘束力のあり方、合意に向けたスケジュール等が話し合われた。
 各国の緩和コミットメントを野心的なものとするための仕組みについては、各国の事情に応じて策定されるコミットメントに関し、コミットメントに含めるべき情報やルールの事前の明確化、コミットメント提出後のコンサルテーションの仕組み、タイムスケジュール等の論点について議論が行われた。差異化に関しては、「共通だが差異のある責任(CBDR)」の現在の解釈について先進国と途上国の意見が分かれる一方、運用上いかなる形で新枠組みに反映されるべきか等につき議論された。また、新枠組みの主要な要素に対する法的拘束力の付与の仕方と、付与する場合の長所と短所につき議論された。
 また、本年11月のワルシャワでのCOP19において期待される成果につき議論され、2020年以降の新枠組みについての2015年の合意に向けて議論の前進が重要との認識を共有した。さらに、2014年9月の国連事務総長主催の気候変動分野における首脳会合の重要性が指摘された。
 我が国からは、事前コンサルテーションと取組状況の国際的評価検証からなる効果的な透明性のメカニズムにより野心的目標と実効性が担保できると考えている、コミットメントは各国の能力や責任に応じる、差異化は自動的に包含されるが、比較、評価、検証可能な形でコミットメントを提出することは、すべての国にとっての国際的な義務であるべき、また、2014年の国連事務総長主催の気候変動分野における首脳会合を、将来枠組みの合意に向けて各国が最大限に活用する方途を真剣に検討するべきと発言した。

 次回のMEFは2014年春に開催される予定。


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