ODAとは? ODA予算・実績

国別援助実績
1991年~1998年の実績
[43]モーリシァス


1.概説

 (1) 91年12月の憲法改正に基づき、92年3月に英国女王を元首とする立憲君主制から大統領を元首とする共和制へ移行し、政体変更以前より一環として議会制民主主義が定着している。
 (2) 外交面では、非同盟諸国との関係とともに先進諸国との経済関係を重視する現実的外交を展開するとともに、アフリカやインド洋諸国との地域協力に努めている。
 (3) 経済面では、従来砂糖産業へ依存していたが、85年以降はEPZ(輸出貿易地域における繊維産業等の輸出関連加工業地区)による輸出額が砂糖産業のそれを上回り、モノカルチャー経済構造から脱却して順調な経済成長を遂げた。一人当たりGNPは3,870ドル(97年)であり、アフリカ地域では数少ない高所得水準を達成している。農業、EPZの繊維業等の加工産業、観光が同国の経済の三本柱となっている。
 (4) モーリシァス要人の訪日も活発である等両国関係は良好に推移している。我が国は、モーリシァスから切花、飼料等を輸入し(98年輸入額2,897万ドル)、同国に貨物・乗用自動車、綿織物等を輸出している(同輸出額7,673万ドル)。


2.我が国政府開発援助の実績とあり方

 我が国は、モーリシァスの一人当たりGNPが高い水準にあるため、下水処理等に対する有償資金協力のほか、草の根無償、水産無償及び文化無償を実施するとともに、沿岸保全に関するプロジェクト方式技術協力や水産、保健・医療分野における研修員受入、開発調査等の技術協力を実施してきた。
 今後とも、同国の経済安定化を支援するため、援助実施を検討していく方針である。

 (参考1)主要経済指標等

90年 95年 96年 97年
人口(千人) 1,074 1,128 1,134 1,148

名目GNP

総額(百万ドル) 2,422 3,815 4,205 4,444
一人当たり(ドル) 2,250 3,380 3,710 3,870
経常収支(百万ドル) -119.3 -21.9 32.0 -114.7
財政収支(百万モーリシャス・ルピー) -157.5 -813.7 -3,069.2
消費者物価指数(90年=100) 100.0 138.2 146.7
DSR(%) 8.8 9.4 7.1 10.9
対外債務残高(百万ドル) 985 1,756 1,818 2,472
為替レート(年平均、164ドル=モーリシャス・ルピー) 14.863 17.386 17.948 20.561
分類(DAC/国連) 高中所得国/-
面積(千㎞2 2.0

 (参考2)主要社会開発指標

90年 最新年 90年 最新年
出生時の平均余命
(年)
70 71(97年) 乳児死亡率
(1000人当たり人数)
22 20(97年)
所得が1ドル/日以下の
人口割合(%)
  5歳未満児死亡率
(1000人当たり人数)
28 23(97年)
下位20%の所得又は
消費割合(%)
妊産婦死亡率
(10万人当たり人数)
99(80-90年平均) 110(90-97年平均)
成人非識字率(%) 17(95年) 避妊法普及率
(15-49歳女性/%)
75(80-90年平均) 75(90-98年平均)
初等教育純就学率
(%)
92 98(96年) 安全な水を享受しうる
人口割合(%)
95(88-90年平均) 100(96年)
女子生徒比率
(%)
初等教育 49(96年) 森林面積(1000km2 1 0(95年)
中等教育

 


3.政府開発援助実績

 

 (1)我が国のODA実績

(支出純額、単位:百万ドル)

暦年 贈与 政府貸付 合計
無償資金協力 技術協力 支出総額 支出純額
94
95
96
97
98
-(-)
6.71(-)
0.85(18)
-(-)
-(-)
1.22(-)
1.60(-)
3.37(70)
3.18(92)
1.49(26)
1.22(-)
8.30(-)
4.22(88)
3.18(92)
1.49(26)


0.94
3.56
4.69
-1.18(-)
-0.77(-)
0.58(12)
0.29(8)
4.16(74)
0.03(100)
7.53(100)
4.80(100)
3.47(100)
5.65(100)
累計 29.81(40) 28.66(38) 58.46(78) 28.07 16.22(22) 74.68(100)

 (注)( )内は、ODA合計に占める各形態の割合(%)。

 (2)DAC諸国・国際機関のODA実績

DAC諸国、ODA NET

(支出純額、単位:百万ドル)

暦年 1位 2位 3位 4位 5位 うち日本 合計
95
96
97
フランス 16.1
フランス 7.3
フランス 10.6
日本 7.5
日本 4.8
日本 3.5
豪州 2.1
ルクセンブルグ 2.4
豪州 1.7
英国 1.8
豪州 2.1
英国 1.4
ルクセンブルグ 1.4
英国 0.8
ルクセンブルグ 1.3
7.5
4.8
3.5
11.0
-1.1
2.7
国際機関、ODA NET

(支出純額、単位:百万ドル)

暦年 1位 2位 3位 4位 5位 その他 合計
95
96
97
CEC 8.2
CEC 20.2
CEC 24.7
WFP 2.3
UNDP 0.7
UNDP 1.0
UNTA 1.6
UNICEF 0.6
UNTA 0.9
UNDP 0.8
UNTA 0.5
UNICEF 0.6
UNICEF 0.7
UNFPA 0.3
UNFPA 0.3
0.1
-0.6
1.2
13.9
21.7
28.8

 

 

 (3)年度別・形態別実績

(単位:億円)

年度 有償資金協力 無償資金協力 技術協力
90年度
までの
累計

16.74億円

(内訳は、1997年版のODA白書参照、もしくはホームページ参照
(http://www.mofa.go.jp/mofaj/b_v/odawp/index.htm))

40.67億円

(内訳は、1997年版のODA白書参照、もしくはホームページ参照
(http://www.mofa.go.jp/mofaj/b_v/odawp/index.htm))

20.63億円

研修員受入 41人
専門家派遣 16人

91 なし なし

2.52億円

研修員受入 10人
専門家派遣 2人
調査団派遣 7人
機材供与 3.2百万円
開発調査 1件

92 なし なし

0.77億円

研修員受入 9人
機材供与 5.0百万円

93

29.22億円

ポートルイス市防災対策事業 (29.22)

なし

1.01億円

研修員受入 12人
調査団派遣 9人
機材供与 18.1百万円

94 なし

7.14億円

アルビオン水産研究所拡張計画 (7.14)

1.13億円

研修員受入 13人
専門家派遣 2人
調査団派遣 10人
機材供与 6.3百万円

95 なし

なし

1.95億円

研修員受入 18人
専門家派遣 8人
調査団派遣 19人
機材供与 10.8百万円
プロジェクト技協 1件
開発調査 1件

96 なし

0.10億円

草の根無償(1件) (0.10)

5.08億円

研修員受入 24人
専門家派遣 3人
調査団派遣 40人
機材供与 103.1百万円
プロジェクト技協 1件
開発調査 1件

97 なし なし

1.98億円

研修員受入 25人
専門家派遣 4人
調査団派遣 1人
機材供与 20.9百万円
プロジェクト技協 1件
開発調査 1件

98

45.38億円

下水処理施設整備計画 (45.38)

0.49億円

柔道連盟に対する柔道器材 (0.49)

1.86億円

研修員受入 23人
専門家派遣 7人
調査団派遣 4人
機材供与 20.3百万円
プロジェクト技協 1件

98年度
までの
累計
91.34億円 48.40億円

36.92億円

研修員受入 175人
専門家派遣 42人
調査団派遣 314人
機材供与 278.2百万円
プロジェクト技協 1件
開発調査 6件

(注)1.「年度」の区分は、有償資金協力は交換公文締結日、無償資金協力及び技術協力は予算年度による。(ただし、96年度以降の実績については、当年度に閣議決定を行い、翌年5月末日までにE/N署名を行ったもの。)
   2.「金額」は、有償資金協力及び無償資金協力は交換公文ベース、技術協力はJICA経費実績ベースによる。
   3.80年度から90年度までの有償資金協力及び無償資金協力実績の内訳は、1997年版のODA白書参照、もしくはホームページ参照
    (http://www.mofa.go.jp/mofaj/b_v/odawp/index.htm)

 (参考)98年度までに実施済及び実施中のプロジェクト方式技術協力案件

案   件   名 協力期間
沿岸資源・環境保全計画 95.12~00.11

 



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