2021年版開発協力白書 日本の国際協力

2 開発協力の発信に向けた取組

(1)情報公開、国民の理解と支持の促進に向けた取組

日本政府は、ODAに関する広報・情報発信について、次のとおり強化や工夫をしています。

ア 広報・情報発信の強化
ODAマン(C)DLE グローバルフェスタJAPANの様子(2021年10月)

ODAマン(C)DLE
グローバルフェスタJAPANの様子(2021年10月)

外務省はODAホームページ注14をリニューアルし、2021年3月に公開しました。また、ODAメールマガジンの発行注15や、ツイッターなどのSNSを活用した広報も行っています(詳細は「開発協力トピックス」を参照)。

さらに、人気アニメ「秘密結社 鷹の爪」を起用したODA広報公式キャラクター「ODAマン」を活用し、アニメーション動画「鷹の爪団の 行け! ODAマン」シリーズを配信したり、タレントで作家の又吉直樹(またよしなおき)氏を起用したドキュメンタリー動画を配信するなど、わかりやすく紹介しています注16

また、毎年「国際協力の日」(10月6日)の前後には、外務省、JICAおよび国際協力NGOセンター(JANIC)の共催で、日本最大級の国際協力イベント「グローバルフェスタJAPAN」を開催しています(2021年は、10月9日(土)・10日(日)に対面(東京国際フォーラム)とオンラインを組み合わせたハイブリッド形式で開催)。

海外においても、在外公館がODA事業の署名式や引渡式に際してプレスリリース(報道機関に向けて紹介する文書)を出すなどの情報発信をしています。また、現地の報道機関向けに現場視察(プレスツアー)を実施しています。さらには、広報パンフレットの作成や開発協力白書(英語版)の配布、現地の言語によるSNSやホームページを通じた発信なども行っています。

イ ODAの実施・評価に関する情報公開

日本政府は、「ODA見える化サイト」注17をJICAホームページ上に設け、事業概要、成果および事前・事後評価などを随時掲載しています(2021年10月時点で4,840件を掲載)。

また、外務省ホームページでは、新規ODA案件や統計資料などを掲載しているほか、ODA評価の結果なども公表注18しており、より効果的なODAの実施に努めています。

ウ 開発教育の推進
オンラインで実施した外務省職員によるODA出前講座の様子

オンラインで実施した外務省職員によるODA出前講座の様子

外務省は、国内の教育機関やNGOなどで、ODAをはじめとする国際協力について解説する「ODA出前講座」を開催しており、2021年は17件の講座を実施しました。また、JICAではJICA海外協力隊経験者などが講師となり、途上国での暮らしや経験談を語る「国際協力出前講座」や、国内拠点で学生の訪問を受け入れる「JICA訪問」、「JICA国際協力中学生・高校生エッセイコンテスト」を実施するほか、展示施設「地球ひろば」を提供しています。

エ ODAの現場体験

ODA事業への国民の理解を促進するため、JICAは教員や地方公共団体関係者などのODA現場体験にも力を入れています。

オ 議論や対話の促進

日本政府は、ODAを活用した中小企業支援等、ODAについて説明会を開催しています。また、国際協力をめぐる動きや日本の取組を紹介する講演やシンポジウムも開催しており、外交やODAに関心を有する国民と対話する場を随時設けています。


  1. 注14 : 外務省ODAホームページ:https://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/oda/index.html
  2. 注15 : ODAメールマガジン:https://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/oda/mail/bn.html
  3. 注16 : アニメーション動画「鷹の爪団の行け!ODAマン」シリーズ:
    https://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/oda/press/event/page22_001008.html
  4. 注17 : ODA見える化サイト:https://www.jica.go.jp/oda/
  5. 注18 : ODA評価:https://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/oda/kaikaku/hyoka.html
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