平成12年8月1日
1.報告書の発表・概要
(1)8月1日、「円借款制度に関する懇談会」の報告書が、同懇談会の座長である石川滋一橋大学名誉教授より、河野外務大臣に対して提出され、公表されました。
(2)報告書では、今後の円借款の具体的方向性として、(イ)効果的・効率的かつ重点的な円借款の実施、(ロ)多様な開発ニーズへのきめ細かな対応、(ハ)開発途上国の国造りへの知的貢献と援助協調への積極的参加、(ニ)説明責任の向上と広報の強化を四本柱に、計26ケの具体的施策を提言しています。
2.懇談会設置の経緯
(1) | ○昨年6月のケルン・サミット後の記者会見で、小渕総理(当時)より、重債務貧困国の問題が大きくとりあげられたことを踏まえ、相手国に債務負担を課す円借款のあり方を再検討すべきである旨発言がありました。 ○昨年8月「ODA中期政策」:円借款制度について「適時適切な見直しを行う」 |
(2) | 円借款が果たしてきた役割及び最近の国内外のODAを巡る変化を踏まえ、今後、途上国が直面する開発問題に我が国が効果的に対処するために、円借款制度を如何なる方向に改革していくべきかとの問題意識から、 「円借款制度に関する懇談会」を外務省経済協力局長の私的懇談会として設置しました。 |
3.懇談会の構成・開催実績等
(1) | 本懇談会は、学識経験者、ジャーナリスト、NGO、実務機関等から合計12名で構成しています。(座長:石川滋一橋大名誉教授。メンバー一覧は以下参照)。 |
(2) | 本年1月19日に第1回会合を開催し、その後、月1~2回のペースで、これまで計11回の会合を持ち、議論してきました。 |
「円借款制度に関する懇談会」メンバー(50音順)