ODAとは? ODA評価

第7回 ODA評価ワークショップの概要

Workshop on ODA Evaluation
Co-organized by Japan (MOFA (Ministry of Foreign Affairs),
JICA and JBIC) and Malaysia


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平成19年12月

1.開催時期:

 2007年11月28日(水曜日)~29日(木曜日)

2.開催場所:

 マレーシア(クアラルンプール、ルネッサンス・ホテル)

3.共催:

 日本、マレーシアによる共催(日本側は、外務省、JICA、JBICの共同体)
 「ODA評価ワークショップ」は、外務省が2001年から毎年単独で開催してきましたが、第7回目となる今年は、日マレーシア交関係開設50周年記念行事の一つとして、日本・マレーシア政府の共催により、「日本・マレーシア友好年2007記念行事」の一環として開催されました。日本側は3機関(外務省、JICA、JBIC)共同で、マレーシア側はEPU(首相府経済企画院)が担当しました。

4.参加者:

 アジア大洋州から計18か国(共催者含む)、国際機関からUNDP、OECD、ADB、合計約70名が参加。

5.代表・議長:

 ホスト国であるマレーシア側からアリ・ハムザEPU副次官が、また日本側からは小田克起・外務省国際協力局審議官が主催国代表として参加しました。
 ワークショップは全体会合及び二つの分科会により構成され、全体会合の共同議長をアリ・ハムザEPU副次官(二日目はノラニ・イブラヒムEPU局長)と廣野良吉・成蹊大学名誉教授が務め、分科会Aは廣野名誉教授とノラニEPU局長が、分科会Bは牟田博光・東京工業大学副学長とモハンマド・ガザリ・アバスEPU局長が共同議長を務めました。

6.フォーラムの目的:

(1)ODA評価手法やODA評価に関わる課題について、アジア諸国における理解を増進し、評価能力を向上すること。

(2)ODA評価能力の向上を通じて、ドナー国側の援助効率化のみならず、パートナー国側のガバナンス能力・オーナーシップの向上を通じた開発の効率化を目指すこと。

(3)ワークショップの共同開催を通じて、マレーシアの評価にかかる蓄積と我が国の知見をアジア諸国と分かち合い、アジア諸国全体の評価能力の強化を図ること。

7.主な論点と具体的な成果

(1)制度面からの評価能力構築

  • 制度面から被援助国の評価能力を構築する重要性について、ベトナム、フィリピン、スリランカよりドナーとの合同評価の成功例や効果的なモニタリング評価制度の構築例について紹介があり、評価結果を政策につなげていくためのフィードバック体制の強化を通じて評価結果を戦略的に使う重要性が共有されました。
  • 評価の結果から学ぶことと同時に評価によって説明責任を果たすことのバランスをとる難しさが提起され、両者のバランスは重要だが分けて考えずに評価に対する需要に応えることが重要であるとの考えが共有されました。
  • 評価の質を確保するために、アジア地域で評価専門家の国際的なネットワークを作る重要性が共有されました。

(2)人的側面からの評価能力構築

  • 政府機関、学術機関等ではどのような評価のトレーニングをすべきか。
  • 異なる機関間の連携をいかにはかるべきか。
  • 将来いかなる人材が評価者となりえるか。

(3)パリ宣言他

  • パリ宣言の5原則のうち、調和化(ハーモナイゼーション)の分野が一番進展が遅れており、パリ宣言実施のさらなる促進のための評価の重要性が共有されました。
  • 援助効果向上に貢献するための評価の実施にあたり、より大きな開発効果についても考慮することの重要性が共有されました。

(4)議長サマリー

 最終日に議長サマリーが発出され、ODA評価手法や課題についてアジア諸国における理解を増進し評価能力を向上する、評価能力向上を通じてドナー側の援助効率化とパートナー国側のガバナンス能力・オーナーシップの向上・開発の効率化を目指す、共同開催を通じてマレーシアの評価にかかる蓄積とわが国の知見をアジア諸国と分かち合いアジア諸国全体の評価能力の強化を図る、といった所期の目的にこのワークショップが大きく貢献したことが示されました。

(参考)プログラム

11月28日(水曜日)
午前 開会式
全体会合
  • 共同議長より挨拶
  • 日本側より挨拶(小田審議官)
  • マレーシアによる日本の援助の評価について発表
  • パリ宣言実施状況の評価について現状報告(デンマーク)
  • DAC評価基準について紹介(DAC評価ネットワーク事務局)
昼食
午後 分科会A:
“制度面からの評価能力構築- 1”
(局長レベル参加者対象)
(共同議長: ノラニ局長/廣野名誉教授)
・プレゼンテーション
  • ベトナム
  • フィリピン
  • スリランカ
分科会B:
“人的側面からの評価能力構築- 1 ”
(事務レベル参加者対象)
(共同議長: アバス局長/牟田副学長)
・プレゼンテーション
  • JICA
  • ADB
  • ネパール
コーヒーブレイク
分科会A(続き):
“制度面からの評価能力構築- 2”
分科会B(続き):
“人的側面からの評価能力構築- 2”
レセプション
11月29日(木曜日)
午前 全体会合
  • 分科会議長より報告
  • 共同議長よりまとめ
コーヒーブレイク
議長サマリー
閉会
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