第7節 サブサハラ・アフリカ

サブサハラ・アフリカの地図
サブサハラ・アフリカの地図
総論

近年、アフリカにおいては、多くの紛争が終結しつつあり、また、先進国に比べ高い経済成長が見られる。しかし、一部地域においては紛争が継続しており、貧困や感染症に苦しむ人もいまだに多い。

こうした中、①アフリカの直面する諸課題の解決に真摯(しんし)に取り組むことは、国際社会における責任ある国としての責務であること、②豊富な天然資源や増加する人口を有し、高い経済成長を続ける潜在的な大市場であるアフリカとの経済関係の強化が戦略的に重要であること、③国連安保理改革や気候変動問題などの地球規模の課題の取組を進めるに当たり、アフリカ各国の協力が不可欠であることなどの観点から、日本外交にとってのアフリカの重要性は一層増している。このような観点から、日本は、①平和と安定への貢献、②開発支援と貿易投資の拡大及び③地球規模の課題への対応を基軸として、引き続き積極的な対アフリカ政策を推進した。

アフリカの平和と安定に関し、南北スーダン、ソマリア、マリといった不安定な地域における平和の定着に向けた様々な協力を進めた。また、セネガル、ガーナ、シエラレオネ、ギニアビサウなどにおける民主化プロセスを支援するため、選挙支援や選挙監視を行った。さらに、アフリカ自身の平和維持能力向上に貢献すべく、国連PKO要員の育成機関である国連PKO訓練センターへの支援を継続した。

開発支援と貿易投資の拡大に関し、8月に、加藤敏幸外務大臣政務官を団長とするアフリカ貿易・投資促進官民合同ミッションをコンゴ(民)及びジンバブエに派遣し、官民連携を通じたビジネス促進に取り組んだ。

その他、2012年1月にジブチの兼勤駐在官事務所を大使館に格上げした。これにより、ソマリア沖・アデン湾において海賊対処行動に従事する自衛隊が活動拠点を置く同国における外交基盤が強化されることとなった。

投資セミナーに出席する加藤外務大臣政務官(右から2番目)(8月20日、コンゴ(民)・キンシャサ)
投資セミナーに出席する加藤外務大臣政務官(右から2番目)(8月20日、コンゴ(民)・キンシャサ)
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