日米両国は、基本的価値及び戦略的利益を共有する同盟国である。戦後60年以上にわたり、日本と極東に平和と繁栄をもたらしてきた日米安全保障体制を中核とする日米同盟は、日本の外交・安全保障の基軸であり、アジア太平洋地域のみならず世界の安定と繁栄にも大きな役割を果たしている。
日米両国は、首脳間や外相間を始め、様々なレベルで緊密に連携してきており、二国間の課題のみならず、北朝鮮問題を含むアジア太平洋地域情勢への対応、アフガニスタン支援、イランの核問題などの課題についても協力を推進してきている。
アジア太平洋地域は変動する国際環境の中で様々な課題に直面しているが、その安全保障環境はますます厳しさを増しており、日米同盟の重要性は一層高まっている。このような中、2012年4月には、「日米共同声明:未来に向けた共通のビジョン」を発表し、大局的観点から同盟の今日的意義や長期的な日米関係の在り方について首脳間で確認した。また、2013年2月には、安倍総理大臣が訪米し、オバマ大統領との間で首脳会談を行い日米同盟の強い絆を内外に示すとともに、世界の平和と安定のため、日米が手を携えて協力していくことを鮮明にした。
これまで日米首脳・外相間で繰り返し一致してきているとおり、日米両国は安全保障、経済、文化・人的交流を中心に日米同盟を一層強化するため、その方策について議論を深めてきた。日本は、米国のアジア太平洋重視の政策を地域の安定と繁栄に資するものとして歓迎しており、EASやAPECといった枠組みも活用しながら、両国が地域の秩序形成に主体的な役割を果たすべく緊密に協力していく。また、アフガニスタンやイランの核問題といった課題について、両国が役割と責任を分担して協力を進めるべく、あらゆるレベルで緊密な連携を続けていく。
日本とカナダは、基本的価値を共有するアジア太平洋地域におけるパートナーであると同時に、共にG8のメンバーであり、政治、経済、安全保障、文化など幅広い分野で密接に協力している。
2012年3月に日加首脳会談が東京で行われ、その際発表された共同成果文書の中で、両首脳は、経済連携、安全保障協力及び人的交流における二国間の取組を継続していくことを約束した。また、同11月には日・カナダEPA交渉第1回会合が開催された。