国連外交
日本の国連加盟60周年記念関連事業
小学生/中学生「国連壁新聞」全国大会,「日本と国連の将来」に向けた動画メッセージ・コンクール 審査結果発表
日本の国連加盟60周年にあたり、実施させていただいた小学生/中学生「国連壁新聞」全国大会及び「日本と国連の将来」に向けた動画メッセージ・コンクールに、御応募いただいた皆様、大変ありがとうございました。 国連について詳しく調べた上で、皆様のアイディアや考えをまとめていただいた素晴らしい作品を多数御応募いただき感謝しております。
審査員の方々による厳正な選考の結果、以下のとおり受賞作品が決定いたしましたので、発表させていただきます。
今回の壁新聞や動画の作成をきっかけに、国連の取組や国連を通じた日本の国際貢献などについて、一層、御関心を持っていただければ幸いです。 将来、参加者の皆様が国際社会を舞台に活躍されることを期待しております。
1 小学生/中学生「国連壁新聞」全国大会審査結果
外務大臣賞
審査員コメント
- 視覚(ビジュアル)、構成、内容、創造性、そして、中学生・小学生らしさ、の5つの基準で判断したが、そのいずれにおいても良く出来ており、特に内容については良く考え、まとまっている。(植木審査員)
- 背景となった状況→テーマ1「貧困」→テーマ2「気候変動」→結論「国連と日本がすべきこと」という論旨のプロセスが明快です。グラフィックもよく整理されていて読みやすく、素晴らしいです。(岡本審査員)
- 貧困と気候変動という大きなグローバル問題に視点を当てたのが良いと思います。デザインも目を引き、読みやすく、壁に貼ってあったら、立ち止まって皆読むだろうなと思わせてくれる作品です。(忍足審査員)
優秀賞
審査員コメント
- 全体的に壁新聞として良くまとまっている。構成がしっかりしており、ビジュアルも中身も良い。国連と日本の役割を良く分けてプレゼンテーションをしている。良い問題意識を持っている。(植木審査員)
- 左下の「よりよい世界に!!」という作者からのメッセージがきいています。せっかくなのでそこをもう少し大きくするとより強く伝わったのでは。色や形の使い方も上手くデザインのトーンが統一されていて良かったです。(岡本審査員)
- 日本がこの先、国連をパートナーとしてどういった分野で世界に貢献ができるか明確に提言しているのが良いと思います。カラフルで、一生懸命書いたこともよく伝わってきます。(忍足審査員)
審査員コメント
- 日本の強さや貢献が良く表現されている。強い問題意識を持ち、みんなでやろうという問いかけも良い。(植木審査員)
- 「あなたは国連のすごさ知ってる?」というテーマと、「日本の活躍歴史」というテーマとの関係がもう少しあれば良かったです。緒方貞子さんを取り上げ、肖像画を入れたことで、取材の深さが出ました。(岡本審査員)
- この作品は日本と国連の歴史や関連をよく勉強して書かれていますね。「あなたは知ってる?国連のすごさ」というタイトルは目を引きますし、内容もタイトルに負けないものです。(忍足審査員)
審査員コメント
- 「日本、もっと頑張って!」という声が聞こえそうで、とても元気づけられる作品。ユニークな提言を入れている。(植木審査員)
- 「今こそ出番だ!日本中の教育システムを世界に!」という作者の強いメッセージが伝わってきて良かったです。それに向けての論理構築と取材がしっかりできていますね。写真を多用しているところも良いです。(岡本審査員)
- 今世界中で心配される、難民問題と教育を結びつけた所が良いと思います。日本の教育システムを世界に輸出するのは難しいかもしれませんが、元気のあるアイデアとプレゼンテーションです。(忍足審査員)
小学生賞
審査員コメント
- 小学生の視点から、良い問いかけをしている。構成も良く出来ており、創造性豊かなデザインも素敵です。(植木審査員)
- 希望というビジョンが表題として掲げられ、まず伝えたいメッセージが強くアピールされているところが秀逸です。「What's 国連」「つなげよう日本と世界の話」「あしあと」など表題のつけかたがうまいですね。(岡本審査員)
- 「希望」というタイトルで子供の教育に視点をあてたのがとても良いと思います。子供の教育に投資することは世界のよりよい未来への投資であることが伝わってきます。(忍足審査員)
審査員コメント
- 身近な問題からグローバルな問題に発展していく内容。問題意識が特にすばらしい。(植木審査員)
- 飢餓に絞った内容は良かったです。また、英語でも伝えようとした国際的な視点は素晴らしいです。国際的な問題を、身近な給食から考えた姿勢が素晴らしかったです。(岡本審査員)
- 読みやすく、食料問題に視点を合わせた力強いメッセージを感じました。長年、食糧支援に携わってきた自分にとってはとても嬉しい作品でした。(忍足審査員)
2 「日本と国連の将来」に向けた動画メッセージ・コンクール審査結果
外務大臣賞
審査員コメント
- 水と衛生という人々の生活に重要な役割を果たしている問題を提起し、それに対して日本が国際機関と連携して途上国を支援するための解決策を提案している。現地を視察し、状況をビジュアルに伝え、インタビューを通じてルポルタージュしている。日本の持つ強みを紹介し、それを途上国に有効に活かすという組み立ても良い。構成、ビジュアル等全体的に良く出来ています。(植木審査員)
- 映像は、起承転結で構成されており、ベトナムの現状から始まり、それを受けた住民へのインタビュー、そして東京都水道局への取材、最後は、日本と国連はこうすべきだと主張しています。映像ならでの説得力に溢れた素晴らしい作品。(岡本審査員)
- まず「安全な水」に視点を当てたことが良いです。ベトナムでの水に関しての街頭インタビューから、日本の浄水処理設備などを撮影し、この分野で日本と国連がともに貢献できるという提言も動画の構成も良くできていると感じました。(忍足審査員)
中学生賞
「私達の願い」
KOSEI(東京大学教育学部附属中等教育学校)
審査員コメント
- 障がい者の方々に対する真摯な姿がとてもフレッシュでした。(植木審査員)
- スピーチ形式の映像。原稿を書き、それを朗読、収録するというシンプルな企画を真面目に映像化しています。原稿を出す位置をカメラのすぐ近くにすると、目線のズレが防げるなど、更に細やかな演出も可能です。(岡本審査員)
- 障害者に視点を当て、日本と国連が組んで、より良い生活環境を作れるのではないか、という発想はユニークです。障害者の方達が住みやすい世界にしたいというビジョンが素敵です。(忍足審査員)
3 審査総評
植木 安弘 上智大学総合グローバル学部教授(元国連広報官)
日本の国連加盟60周年をテーマとした「国連壁新聞」コンテストには数多くの作品が寄せられたが、力作が多かったと言える。国連を学ぶ積極的姿勢が見られたことと、国連を通じて国際社会が取り組んでいる問題についても多く論じられ、また、そのような問題に日本も、そして、日本人もどう対処していったらよいのかという政策提言なども多かった。
岡本 美津子 東京藝術大学学長特命(広報・ダイバーシティ推進担当)、大学院映像研究科教授(アニメーション専攻)
今回の壁新聞部門のクオリティの高さに驚きました。壁新聞というメディアの特性を考えた場合、内容とグラフィックデザインという2つの要素が重要となってきます。特に、内容に関して、いかに事実を積み重ねて結論に導くかが評価のポイントとなってきますが、今回受賞した作品は、それらがどれもよく考えられ、実現できていました。
忍足 謙朗 日本国連WFP協会理事/NPO法人AAR 「難民を助ける会」 常任理事
壁新聞はどの作品も国連と日本の歴史をよく調べた上で、自分自身が重要だと思う世界の問題などを取り上げて、さらに将来、日本が国連のパートナーとして、どのような分野で貢献できるか提言しているのが素晴らしいです。構成や絵も一生懸命書いたのがよく伝わってきます。動画の入賞作品も国連と日本が連携してより住みやすい生活環境を作るためのはっきりした案をだしているのが印象的です。
4 後援名義
- 文部科学省
- 国際連合広報センター(UNIC)
- 全国都道府県教育委員会連合会
- 全国市町村教育委員会連合会