宇宙
国連宇宙空間平和利用委員会(COPUOS)科学技術小委員会第55会期
平成30年2月9日
1月29日から2月9日まで、国連ウィーン国際センターにおいて、国連宇宙空間平和利用委員会(COPUOS)科学技術小委員会第55会期が開催されたところ、主要点の概要は以下のとおり。
1 議長選出
2018年~2019年の科学技術小委員会議長に、南アフリカのポンショ・マルピン氏(Ms. Pontsho Maruping)が選出された。
2 宇宙活動の長期的持続可能性
これまで作業部会で議論されてきた、国家、国際機関や民間団体等が宇宙活動を長期的に持続可能な形で行うためのガイドラインにつき、前文及び以下の9件のガイドライン(表題仮訳)について、内容が合意された。
- (1)宇宙物体登録の慣行強化
- (2)更新された連絡先情報の提供及び宇宙物体と軌道上事象に関する情報の共有
- (3)制御飛行中の全軌道フェーズにおける接近解析の実行
- (4)打上げ前接近解析に向けた実用的な取組みの発展
- (5)物理的及び運用面の特徴に関わらない、宇宙物体の設計及び運用
- (6)宇宙物体の非制御再突入に伴うリスクを取り扱う対策
- (7)宇宙空間を通過するレーザービーム源を使用する際の予防策の遵守
- (8)宇宙活動の長期的持続可能性を支える国際協力の促進及び支援
- (9)宇宙活動の長期的持続可能性に関する知見の共有及び、必要に応じた、情報交換のための新たな手順の開発
一方、その他のガイドライン案の取扱いや、現在の作業計画では本年までとされている作業部会の最終報告書等については、6月の本委員会まで議論を延期することとされた。
3 UNISPACE+50
宇宙空間の探査と平和利用に関する第1回国連会議の開催から50周年となる本年6月に開催が予定されている記念会合「UNISPACE+50」に関し、本年の国連総会に提出予定の国連総会決議案について議論が開始された。
4 我が国の宇宙活動・国際協力の紹介
一般発言として、我が国の主な宇宙活動として、(1)準天頂衛星システムの構築、(2)金井宣茂宇宙飛行士の国際宇宙ステーション(ISS)における長期滞在ミッション、(3)第24回アジア・太平洋地域宇宙機関会議(APRSAF-24)の開催、及び(4)本年3月の第2回国際宇宙探査フォーラム(ISEF2)の開催予定等について紹介を行った。
その他、防災やリモートセンシング等の各議題において、関連する我が国の姿勢や宇宙活動等について、発言を行った。