宇宙
国連宇宙空間平和利用委員会(COPUOS)本委員会第59会期
平成28年7月29日
6月8日から17日まで、国連ウィーン国際センターにおいて、国連宇宙空間平和利用委員会(COPUOS)本委員会第59会期が開催されたところ、主要点の概要は以下のとおり。
1 議長選出
2016-2017年の本委員会議長に、カナダのデビッド・ケンダル氏(Mr. David Kendall)が選出された。
2 宇宙活動の長期的持続可能性
これまで作業部会で議論されてきた、国家、国際機関や民間団体等が宇宙活動を長期的に持続可能な形で行うための29件のガイドラインのうち、以下の12件が合意され、本年の国連総会へ提出される委員会報告書に添付されることとなった。その他残りのガイドライン等については、引き続き2018年まで議論することとされた。
- (1)宇宙活動に関する国内規制体系の必要に応じた策定、改正及び修正
- (2)宇宙活動に関する国内規制体系の必要に応じた策定、改正及び修正を行う際の、複数の要素の考慮
- (3)国内宇宙活動の監督
- (4)無線周波数スペクトルの公平、合理的かつ効率的な使用及び衛星によって利用される様々な軌道領域の確保
- (5)宇宙物体の軌道データの精度向上並びに軌道情報の共有の実践及び実用性の強化
- (6)スペース・デブリ監視情報の収集、共有及び普及の促進
- (7)有効な宇宙天気に関するデータ及び予報の共有
- (8)宇宙天気モデル及びツールの開発並びに宇宙天気による影響の低減のための確立した実施要領の収集
- (9)能力育成の促進及び支援
- (10)宇宙活動への関心喚起
- (11)宇宙空間の持続可能な探査及び利用を支える方法の研究・開発の促進及び支援
- (12)長期的に宇宙デブリの数を管理するための新たな手法の調査及び検討
3 UNISPACE+50
宇宙空間の探査と平和利用に関する第1回国連会議の開催から50周年となる2018年に開催が予定されている記念会合「UNISPACE+50」について、以下の7つの優先主題が合意された。
- (1)宇宙探査・イノベーションのグローバル・パートナーシップ
- (2)宇宙空間の法体制とグローバル宇宙ガバナンス:現在と将来の展望
- (3)宇宙物体とイベントに関する情報交換強化
- (4)宇宙天気サービスのための国際枠組み
- (5)グローバル・ヘルスのための宇宙協力強化
- (6)低排出かつレジリエントな社会に向けた国際協力
- (7)21世紀の能力開発
4 その他
ニュージーランドのCOPUOSへの加盟申請が承認された。