ASEAN地域フォーラム(ARF)
第14回ARF災害救援会期間会合の開催(結果)
平成27年2月16日



- 外務省は,2月12-13日,ASEAN地域フォーラム(ARF)における具体的な協力の枠組みである災害救援に関する会期間会合(Inter Sessional Meeting on Disaster Relief)を東京にて開催しました。
- 【参考1】ARF災害救援会期間会合
- (1)ARFの枠組みの中で,最も継続的に開催されてきた会期間会合の一つ。1997年に第1回会合を開催。
- (2)一時期中断したが,2004年末のスマトラ沖地震・インド洋津波等により地域の災害救援に対する関心が高まったことを契機に,2005年より再開。
- (3)現在は日本,中国及びミャンマーが共同議長を務めており(2013年7月~2016年夏),中国が昨年2月に前回会合を主催(於 中国・成都)。さらに,昨年の第21回ARF閣僚会合において,今回の日本開催が承認。
- 今回の会合では,日本,中国及びミャンマーが共同議長を務め,ARFメンバーの外務・防衛当局及び災害救援関係省庁等のほか,ASEAN事務局,国連人道問題調整事務所(OCHA)等の国際機関から,約80名が参加しました。我が国からは,外務省,防衛省,国際協力機構(JICA)の関係者が出席した他,レセプションにおいて中根一幸外務大臣政務官が挨拶を行いました。
- 【参考2】ARFメンバー(26か国+EU:北朝鮮も含まれる)
- ASEAN(ブルネイ,インドネシア,マレーシア,タイ,フィリピン,シンガポール,ベトナム,ラオス,ミャンマー,カンボジア)
- 非ASEAN(日本,米国,カナダ,豪州,ニュージーランド,パプアニューギニア,韓国,北朝鮮,モンゴル,中国,ロシア,インド,パキスタン,東ティモール,バングラデシュ,スリランカ)
- EU
- 本会合の概要は以下のとおりです。
- (1)初日(12日)午前のセッションでは,我が国より,3月に仙台市にて第3回国連防災世界会議が開催されることを踏まえ,同会議の概要,「防災の主流化」に向けた我が国の防災分野での取組について詳細に説明しました。また我が国から,仙台会議へのARFメンバーからの首脳を含めたハイレベルかつ積極的な参加を呼びかけました。
- (2)午後のセッションでは,災害救援・人道支援(HA/DR)に関するARF関連の様々な取組の現状や今後の方向性について,それぞれのイニシアティブを主導する国や機関からの説明が行われ,意見交換が行われました。
- (3)夕刻に行われた歓迎レセプションでは,中根政務官が挨拶を行い,(ア)アジアが多くの大規模自然災害に見舞われる中,我々は経験と知識の共有を進めてきた,(イ)災害救援は,日本が進める「積極的平和主義」の実践において最も重要な取組の1つである,(ウ)真剣な議論とそこから生まれる信頼を通じ,地域の協力関係が「備えあれば患えなし」という確固たるものになることを期待する,旨述べました。
- (4)2日目(13日)午前のセッションでは,災害救援に関する現行のARFワークプランの実施状況等をレビューするとともに,その改訂案について議論を行いました。なお,同ワークプランは,今後,参加者からの意見やコメント等を取り纏め,今夏のARF閣僚会合において次期ワークプランとして採択される予定です。
- 今回の会合において,ARFメンバーの政策調整者及び実務者の参加を得て,民軍双方の観点から,人道支援・災害救援における地域枠組み,活動及び協力について,各国の最新の取組を踏まえた意見交換を行うことができました。また,この会合により,ARFメンバー,国際機関及び各地域枠組み間の連携が強化され,災害救援協力の更なる向上につながることが期待されます。