岸田外務大臣
日仏外務・防衛閣僚会合実施後の共同発表
平成26年1月10日


現地時間9日(金)午前11時から約1時間、フランスを訪問中の岸田文雄外務大臣及び小野寺五典防衛大臣は、フランスのローラン・ファビウス外相(H.E. Mr.Laurent Fabius, Minister of Foreign Affairs of the French Republic)及びジャン=イヴ・ルドリアン国防相(H.E Mr.Jean-Yves Le Drian, Minister of Defense of the French Republic)との間で、日仏外務・防衛閣僚会合を実施しました。
本件会合は、昨年6月に国賓として日本を訪問したフランソワ・オランド・フランス大統領と安倍総理の間で開催が決定したものであり、今回、この合意を受けた初の会合がフランス外務省で実施されたものです。会合の結果を踏まえ、以下の内容を骨子とする共同発表が発出されました。
共同発表全文 (日本語(PDF)

日仏外務・防衛大臣共同発表 骨子
会合において共有された認識
- 両国が共通の価値を有することや武力の行使の禁止を重視していることを確認、特別なパートナーであることを認識し、協力を増進する決意を表明
- 日本の両大臣は、「積極的平和主義」の立場から、地域及び世界の平和と安定に対してこれまで以上に積極的に貢献していく決意を強調し、仏の両大臣は日本の決意を歓迎
- 核軍縮に対する、核保有国としての仏と、日本の貢献の重要性を確認
- 東シナ海を始めとするアジアの緊張を低下させ、国際法に則った、対話による紛争の平和的解決の重要性を確認。航行及び上空飛行の自由の行使への強い関心を確認
- 北朝鮮が核・弾道ミサイル計画を完全に放棄し、また、拉致問題などに早急に対処するよう強く要求
- アフガニスタンの開発への支援を確認し、東京フレームワークの重要性を確認
- 昨年11月のイランとEU3+3の合意を歓迎
- シリアにおける人道状況に対して懸念を共有し、ジュネーブ2会議開催を歓迎
- アフリカにおいて最近発生したテロ攻撃を強く非難し、南スーダンや中央アフリカ情勢に対する強い懸念を表明。
- 海洋が自由で開かれ、平和目的で利用され、安全なものであるべき。国際法に則り公海の自由が維持されることの重要性を確認。公海及び排他的経済水域における上空飛行の自由及び民間航空の安全の重要性について一致。また、安全で信頼できるサイバー空間の構築や宇宙空間への自由なアクセスなどの重要性を確認
今後進めていく具体的な協力
- 防衛装備品協力及び輸出管理措置に関する対話の枠組み(委員会)をそれぞれ設置
- 防衛装備品協力の具体的案件を検討し、政府間の適当な取決めに向けて取り組む
- 以下の協力を行うことが重要であると確認
- ソマリア沖及びアデン湾の海上安全、海賊対処における両国間の協力強化
- 自衛隊による南太平洋駐留仏軍主催の人道支援及び災害支援に関する演習へのオブザーバー派遣の定例化
- PKO訓練活動の支援等を通じたアフリカなどにおける平和の維持及び定着のための協力促進
- 海外の在外公館を通じた両国民の安全に関する情報交換及び協議
- 東南アジア及び南太平洋地域における能力構築支援に関わる協力
- 次回対話を2015年に日本で開催することを決定