欧州
英利外務大臣政務官のタジキスタン共和国及びキルギス共和国訪問(結果)
8月11日から15日まで、英利アルフィヤ外務大臣政務官は、タジキスタン共和国及びキルギス共和国を訪問しました。また、経由地のイスタンブールにおいて、テュルク諸国機構を訪問しました。これらの訪問の概要は以下のとおりです。
1 タジキスタン
カランダル・タジキスタン外務次官との意見交換
(1)8月11日、英利外務大臣政務官は、カランダル・タジキスタン共和国外務次官(H.E. Mr. Idibek KALANDAR, Deputy Minister of Foreign Affairs of the Republic of Tajikistan)との意見交換を実施しました。
双方は、昨年12月に開催された初めての「中央アジア+日本」対話・首脳会合、二国間首脳会談及び外相会談の成果を踏まえ、重要鉱物の供給源の多角化、産業、AI、人的交流など様々な分野における協力の発展について議論しました。
また、双方は地域・国際情勢について意見交換し、国際場裡においても緊密に連携していくことで一致しました。英利政務官からは、進化した「自由で開かれたインド太平洋(FOIP)」について説明し、自由、民主主義、法の支配や地域の平和と安定の重要性につき一致しました。また、拉致問題の即時解決について引き続きの理解と協力を求め、先方から支持を得ました。
ムフリッディン外務大臣との署名式
同日、英利政務官はムフリッディン・タジキスタン共和国外務大臣(H.E. Mr. Sirojiddin MUHRIDDIN, Minister of Foreign Affairs of the Republic of Tajikistan)を表敬しました。
双方は、昨年12月の「中央アジア+日本」対話・首脳会合に際するラフモン大統領の訪日による二国間関係の進展を歓迎し、重要鉱物の供給源の多角化などの経済安全保障分野を含む両国の関係の一層の発展に向けて、緊密に協力することで一致しました。また、地域・国際情勢及び多国間主義の重要性について意見交換し、国際場裡においても緊密に連携していくことで一致しました。
ムフリッディン外相から、インフラ整備、資源、人材育成など様々な分野における日本の長年の支援に対する謝意が表明されました。
また、英利政務官は、進化した「自由で開かれたインド太平洋(FOIP)」について説明しました。
表敬後、英利政務官は令和8年度無償資金協力「人材育成奨学計画(JDS)」及び「ドゥシャンベ市基幹電力系統変電所建設計画」に関する書簡の署名式に立ち会い、現地メディアに向けてスピーチを行いました。
草の根無償署名式
(2)同日、英利政務官はドゥシャンベ市第14保健所にて、令和7年度対タジキスタン草の根・人間の安全保障無償資金協力「ドゥシャンベ市第14保健所医療機材整備計画」の供与式に参加し、挨拶を行いました。同協力を通じて、日本製のX線蛍光透視鏡機器3台が供与されることで、より質の高い診断が可能となるとともに、ドゥシャンベ市民の医療サービスへのアクセスが改善されます。
秋野政務官顕彰プレートへの献花
(3)同日、英利政務官は、「一村一品運動を通じた中央アジアにおける地場産業振興プロジェクト」の一環として本年1月に設立された「TOJIKZAMIN」を視察し、現地の素材を原料とした食品、化粧品、衣料品等の販売を通じた地場産業の活性化、特に女性による小規模ビジネスの振興への貢献について説明を受けました。
(4)同日、英利政務官は、ドゥシャンベ市内のタジキスタン国連開発計画(UNDP)事務所において、1998年に職務中に殉職した秋野豊・国連タジキスタン監視団(UNMOT)政務官他国連職員顕彰プレートへの献花を行いました。
カビル・タジキスタン産業新技術大臣表敬
(5)8月12日、英利政務官はカビル産業新技術大臣を表敬しました。双方は、「中央アジア+日本」対話・首脳会合の際に準備された協力文書に基づく産業分野における協力の進展を歓迎し、同会合のフォローアップとして、重要鉱物のサプライチェーンや物流ルートの構築、産業分野の専門家育成などを含む重要鉱物の供給源の多角化に向けた今後の協力について議論しました。
ジュマ・タジキスタンエネルギー水資源大臣との意見交換
(6)同日、英利政務官はジュマ・エネルギー・水資源大臣を表敬しました。ジュマ大臣から、電力事情等について説明があったほか、双方は、電力インフラ等における日本との今後の協力について議論しました。また、双方は、「ドゥシャンベ市基幹電力系統変電所建設計画」の交換文書の署名を歓迎し、エネルギー分野において引き続き協力することで一致しました。
タジキスタン対日友好議連メンバーとの意見交換
「チョルボク」リハビリテーションセンターの視察
(7)上記のほか、タジキスタンにおいて、英利政務官はタジキスタン社会で多方面で活躍する在留邦人と日タジキスタン関係や地域情勢につき意見交換するとともに、タジキスタン対日友好議連メンバーとFOIP、エネルギー資源や重要鉱物を含む経済安全保障、今後の議員外交など、多方面でのニ国間関係強化につき率直な意見交換を実施しました。また、JICAシニアボランティアが活動する、障害を持つ子どもたちのリハビリテーションを目的とする「チョルボク」リハビリテーションセンターを訪問し、センター長や施設の子どもたち、保護者と交流しました。
一村一品ショップの視察
2 キルギス
スィディコフ・キルギス内閣副議長兼経済・商務大臣表敬
(1)8月14日、英利政務官はスィディコフ・キルギス内閣副議長兼経済・商務大臣(H.E. Mr. Bakyt SYDYKOV Deputy Chairman of the Cabinet of Ministers of the Kyrgyz Republic and Minister of Economy and Commerce of the Kyrgyz Republic)を表敬しました。双方は、昨年12月の「中央アジア+日本」対話・首脳会合の際のジャパロフ大統領の訪日を始めとする二国間関係の進展を歓迎し、同会合のフォローアップとして意見交換を行い、特に資源エネルギー分野を念頭に、日本企業進出・参画に向けた投資環境やインフラ整備の強化に向けて引き続き緊密に協力していくことで一致しました。また、双方は中小企業支援に関する日本の知見の共有や両国の中央銀行間での協力・連携強化の可能性についても議論を行いました。スィディコフ副議長からは、キルギスの経済成長を背景とした更なる協力強化の潜在性が強調されたほか、副議長自身も参加した人材育成奨学計画(JDS)を始めとするJICAによる日本の支援への謝意が表明されました。
英利政務官から、進化した「自由で開かれたインド太平洋(FOIP)」について説明しました。また、双方は自由、民主主義、法の支配や多国間主義の重要性につき一致しました。
トクトバエフ・キルギス天然資源・エコロジー技術監督大臣表敬
(2)同日、英利政務官は、トクトバエフ・キルギス天然資源・エコロジー・技術監督大臣(H.E. Mr. Akyl TOKTOBAEV Minister of Natural Resources, Environment and Technical supervision of the Kyrgyz Republic)を表敬しました。双方は、昨年12月の「中央アジア+日本」対話・首脳会合において特定された重点協力分野の一つである「グリーン・強靱化」において両国間の協力が進展していることを歓迎しました。また、自由、民主主義、法の支配や環境保護、現地文化に配慮した発展など、共有する価値観に基づくニ国間関係を更に強化することで一致しました。トクトバエフ大臣から、大気汚染対策やエコツーリズム分野における日本政府や地方自治体との連携強化への関心が示されました。英利政務官は、環境分野や資源等の分野において更なる協力を進めたい旨述べました。また、進化した「自由で開かれたインド太平洋(FOIP)」について説明を行いました。
アバキロフ・キルギス外務次官との会談
(3)同日、英利政務官は、アバキロフ・キルギス外務次官(H.E. Mr. Meder Abakirov, Deputy Minister of Foreign Affairs of the Kyrgyz Republic)と会談を行いました。双方は、本年7月に租税協定が発効したことを踏まえ、経済・投資分野における両国間の協力を一層発展させていくことで一致しました。また、双方は地域・国際情勢、安全保障、経済安全保障について議論するとともに、自由、民主主義、法の支配や地域の平和と安定、多国間主義の重要性を強調し、国際場裡においても緊密に連携していくことで一致しました。アバキロフ次官から、貿易・経済・文化・人的交流に関する政府間委員会の開催への期待や活発な議会間交流への評価が示されるとともに、JICAを通じた日本の支援に対する謝意が表明されました。
英利政務官から、資源、AI、人材育成、ビジネス環境の改善等の分野で協力を進めていく旨述べました。また、進化した「自由で開かれたインド太平洋(FOIP)」について説明しました。さらに、北朝鮮に係る安全保障や拉致問題につき我が国の立場を改めて説明し、支持を得ることができました。
スイナリエフ外務大臣との署名式
(4)同日、英利政務官はスイナリエフ・キルギス財務大臣を表敬し、双方は、あらゆる分野で自由、民主主義、法の支配など、共有する価値観に基づくニ国間関係の強化に向けて緊密に連携していくことで一致しました。スイナリエフ大臣から、JICAを通じたこれまでの経済・社会発展に対する支援及びJDSを通じたものを含む人材育成への貢献について謝意が表明されました。英利政務官は、昨年12月の「中央アジア+日本」対話・首脳会合の際に示された重点協力3分野に基づき、「グリーン・強靱化」分野では地震防災、「コネクティビティ」分野ではカスピ海ルートの整備、「人づくり」分野ではJDSを始めとする具体的な協力が進展していることを歓迎する旨表明し、特に一村一品がキルギスにおいて成功を収め、マイクロビジネスの復興、雇用創出、女性活躍の機会創出等に貢献している旨強調しました。
また、表敬後、英利政務官は無償資金協力を通じた道路維持管理機材供与案件の署名式に立ち会いました。
ママタリエフ・キルギス議会議長表敬
(5)同日、英利政務官はママタリエフ・キルギス議会議長を表敬しました。ママタリエフ議長から、租税協定の発効により両国間の経済関係が更に発展することへの期待が表明されました。また、双方は、議会間交流の活発化を歓迎し、今後も議員外交を通じてニ国間関係を発展させるため緊密に連携していくことで一致しました。
英利政務官から、進化した「自由で開かれたインド太平洋(FOIP)」について説明し、資源エネルギー分野における協力深化に向けた議長の引き続きのサポートを求めました。また、双方は自由、民主主義、法の支配や地域の平和と安定の重要性につき一致しました。
マサビロフ・キルギス議会議員との意見交換
草の根案件の視察
(6)上記のほか、英利政務官は、キルギスにおいて、マサビロフ・キルギス議会対日友好議連会長と会談を行い、FOIP、エネルギー資源や重要鉱物を含む経済安全保障、地域情勢、今後の議員外交など、多方面でのニ国間関係強化につき率直な意見交換を実施しました。また、キルギス社会で多方面で活躍する在留邦人と日キルギス関係や地域情勢につき懇談するとともに、キルギス政府内で活躍するJDS卒業生と地域情勢や日キルギス関係の更なる強化に向け率直な意見交換を実施しました。さらに、草の根人間の安全保障無償資金協力「ビシュケク市点字印刷機整備計画」を実施した公益基金「プラス」への訪問、JICAにより支援された一村一品ショップや日本人材開発センターへの視察も行いました。
一村一品ショップの視察
日本人材開発センターの視察
3 イスタンブール
オムラリエフ・テュルク諸国機構事務局長との意見交換
8月10日、英利政務官は、経由地のイスタンブールにおいて、テュルク諸国機構(OTS)を訪問し、クバニチベク・オムラリエフ・テュルク諸国機構事務局長(H.E. Mr. Kubanichbek OMURALIEV, Secretary General of the Secretariat of the Organization of Turkic States)と中央アジア・コーカサス地域との関係強化について意見交換を行いました。オムラリエフ事務局長から、OTS設立の経緯や活動等についての説明がありました。英利政務官から、進化した「自由で開かれたインド太平洋(FOIP)」について説明し、自由、民主主義、法の支配や多国間主義の重要性につき一致しました。また、日本ととの協力について述べ、今後も日・テュルク諸国関係の更なる強化に向けて緊密に連携していくことで一致しました。
