世界貿易機関(WTO)

令和4年12月21日

 12月16日、午後9時30分(日本時間)から約90分、カナダ政府が主催するWTO少数国グループ(オタワ・グループ)閣僚会合がオンライン形式で行われたところ、概要は以下のとおりです。我が国からは、長峯誠経済産業大臣政務官及び鯰博行外務省経済局長が参加しました。

  1. 今回の会合では、第13回WTO閣僚会議(MC13)に向け、上級委員会を含むWTO改革や電子的送信に対する関税不賦課のモラトリアムなどの主要課題の取り進め方について、参加閣僚及びオコンジョ=イウェアラWTO事務局長(Dr. Ngozi Okonjo-Iweala, Director-General of World Trade Organization)の間で、MC12の成果を踏まえた活発な意見交換が行われ、引き続き緊密に協力・連携していくことで一致しました。
  2. 我が国からは、WTOの交渉機能について、電子商取引や投資円滑化の交渉等の共同声明イニシアティブの取組が着実に進展していることを歓迎し、オーストラリア、シンガポールとともに共同議長を務める電子商取引交渉について早期の交渉妥結に向けた意気込みを表明しました。紛争解決制度改革については、MC12でコミットした2024年までのWTO紛争解決機能の回復に向けて日本として全力で取り組むことを表明しました。また、漁業補助金協定できるだけ速やかに発効させることの必要性を指摘し、そのためにオタワ・グループでの協調の可能性に言及しました。
[参考1]オタワ・グループ
  • (1)カナダ政府の呼びかけで発足した、WTOにおける有志国グループ。2018年10月に第1回閣僚級会合がオタワで開催されて以降、不定期に閣僚会合を開催。
  • (2)参加メンバー(アルファベット順)
    オーストラリア、ブラジル、カナダ、チリ、EU、日本、ケニア、韓国、メキシコ、ニュージーランド、ノルウェー、シンガポール、スイス、英国
[参考2]第13回世界貿易機関(WTO)閣僚会議(MC13)
  • (1)閣僚会議はWTOの最高意思決定機関。通常は2年に1度開催される。
  • (2)MC13は、2024年2月下旬にアブダビ(アラブ首長国連邦)で開催予定。

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