エネルギー安全保障
エネルギー憲章会議第28回会合
1 会議概要
- (1)11月28日及び29日,トルクメニスタンの首都アシガバットにおいて,エネルギー憲章会議第28回会合が開催されました。トルクメニスタンのマクサット・ババエフ副首相が議長を務め,アフガニスタン,アルバニア,アルメニア,バングラデシュ,マリ,スワジランド,ガンビア,ウガンダ,イエメン等から担当閣僚が参加し,全体で約30名の閣僚級を含む52か国・地域と10の国際機関が参加しました。我が国からは,堀井学外務大臣政務官が出席しました。
- (2)今次会合においては,「持続可能なエネルギーの将来と多様な輸送ルートのための投資の動員」というテーマの下,エネルギー憲章条約の近代化や国際エネルギー市場におけるエネルギー源などについて議論が行われました。閣僚セッションでは,堀井学政務官から,日本政府を代表して挨拶を行い,エネルギー投資や質の高いインフラ投資,流動性の高いLNG市場の必要性などについて発言した上で,本年7月に外務省として発表した,新しいエネルギー・資源外交のビジョン「日本のエネルギー・資源外交-未来のためのグローバル・ビジョン」を紹介しました。(堀井学外務大臣政務官挨拶(日本語(PDF)/英語(PDF))。
- (3)また,同会合の成果文書として,「アシガバット・エネルギー憲章宣言(仮訳(PDF)/英文(PDF))」が発出され,投資促進及び投資関連紛争の防止と管理,ECTのメンバーシップの継続的拡大と深化,エネルギー憲章プロセスの近代化などについて確認されました。
- (4)また,毎年エネルギー憲章条約に最も貢献した人物に贈られるエネルギー憲章賞に兒玉和夫欧州連合日本政府代表部特命全権大使が選ばれました。
2 堀井学外務大臣政務官とルスナック・エネルギー憲章事務局長との会談
堀井学政務官は,今次会合に先立ち,ウルバン・ルスナック・エネルギー憲章事務局長と会談し,世界のエネルギー情勢が大きく変動する中においてエネルギー憲章条約の重要性が拡大しており,エネルギー憲章事務局との協力を引き続き進めていきたい旨述べました。ルスナック事務局長からは,日本のエネルギー憲章事務局への支援に対する高い評価が表明されました。
3 堀井学外務大臣政務官のメレドフ副首相兼外務大臣との会談
29日,堀井学政務官は,メレドフ副首相兼外務大臣と会談しました。堀井学政務官から,本年9月のトルクメニスタン初訪問から間を置かずに再訪できたことを嬉しく思う旨述べました。両者は両国首脳間の相互信頼関係を基に,様々な分野で協力が進展していることを確認するとともに,経済分野を中心とした各種協力案件について,率直かつ建設的な意見交換を行いました。
11月29日未明の北朝鮮による弾道ミサイル発射を受けて,堀井学政務官からトルクメニスタン政府の継続した協力を求めました。これに対しメレドフ副首相兼外務大臣からは,トルクメニスタンは北朝鮮のミサイル発射を強く非難する,積極的中立政策の下,今後も日本の立場を支持していく旨の発言がありました。
4 堀井学外務大臣政務官のババエフ副首相との会談
29日,堀井学政務官は,ババエフ副首相と会談しました。堀井学政務官から,エネルギー憲章会議第28回会合への招待に感謝を述べました。ババエフ副首相からは,エネルギー憲章会議第28回会合への出席に謝意が示されるとともに,エネルギー憲章の枠組みを通じた協力に対する期待が述べられました。両者はまた,二国間経済案件について意見交換を行い,両国関係の戦略的重要性を確認し合いました。
5 堀井学外務大臣政務官のアマンゲルディエフ副首相との会談
29日,堀井学政務官は,アマンゲルディエフ副首相と会談しました。堀井学政務官から,エネルギー憲章会議第28回会合への招待に感謝を述べました。アマンゲルィエフ副首相からは,エネルギー憲章会議第28回会合への出席に謝意が示されました。両者はまた,電力分野の協力案件について意見交換を行いました。