エネルギー安全保障

平成28年1月19日
アミンIRENA事務局長と議場にて
前回議長としてIRENA総会の開会宣言と冒頭挨拶
アミンIRENA事務局長との会談

1 会議概要

  • (1)1月16日及び17日,アラブ首長国連邦のアブダビにおいて,国際再生可能エネルギー機関(IRENA)第6回総会が開催された。日本からは,前回(第5回)総会議長国を代表して山田政務官が今次総会の開会時に議長を務め,第6回総会議長国に選出されたエジプト(モハメド・ハマド・シャーキル・エル・マーカビー電力・再生可能エネルギー大臣)に議長を引き継いだ。
  • (2)また,山田政務官は,前回議長としての冒頭挨拶において,日本が議長国を務めた2015年は,持続可能な開発のための2030アジェンダの採択や国連気候変動枠組条約第21回締約国会議(COP21)におけるパリ協定の採択など,世界にとり大きな転換点であった旨指摘しつつ,世界の再生可能エネルギー普及に向けた日本の取組強化の姿勢を表明し,日本の本分野における財政支援やセミナーの開催などの知的貢献,研修事業の実施などの人材育成面での貢献の実績を紹介した(山田外務大臣政務官挨拶:英語(PDF)別ウィンドウで開く和文仮訳(PDF)別ウィンドウで開く)。
  • (3)さらに,山田政務官から,気候変動問題への取組として,COP21にて,我が国として,2020年に官民あわせて年間約1兆3千億円の気候変動関連の途上国支援を行うこと等を発表したことを紹介し,気候変動問題の解決に貢献していく姿勢を強調した。
  • (4)我が国は,今次総会にて,アブダビ開発基金(ADFD)の次期プロジェクト・サイクル諮問委員に選出された。
  • (5)2017年1月14日及び15日に開催される第7回総会の議長にイタリアが,副議長にドミニカ共和国,インドネシア,モロッコ及びヨルダンが指名された。

2 評価

  • (1)前回議長国として,山田政務官が今次総会の開会時の議長を務め,各国に先駆けて冒頭挨拶を行うことで,昨年に引き続き,再生可能エネルギー分野における国際協力のリーダーシップを発揮するとともに,IRENAのホスト国であるアラブ首長国連邦との包括的な二国間関係を強化することができた。
  • (2)また,COP21後初のハイレベル会合となった今次総会にて,我が国の気候変動対策への貢献姿勢をアピールすることができた。
  • (3)今次総会でのIRENAの2016-2017年活動計画及び予算に関する議題にて,日本は,他の主要国と連携しつつ議論に積極的に関与し,IRENA設立以来3期連続の理事国,また第2位の分担金拠出国として,同機関の管理・運営に責任を持って関与していく姿勢を示すことができた。
  • (4)さらに,今次総会に,外務省,農林水産省,経済産業省,環境省からなる政府代表団が参加したことにより,オールジャパンとして再生可能エネルギー分野の協力を進めていくという,日本の積極的な姿勢を改めて示すことができた。

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